2試合で1失点、防御率0.64 ハム上沢がまた好投「監督の期待に応えたい」

日本ハム・上沢直之【写真:荒川祐史】

昨季日本一のソフトバンクから今季初勝利、序盤ピンチも「踏ん張れば流れが来る」

 ほとんど文句のつけようのない投球だったろう。昨季日本一のソフトバンクを相手に7回を1失点。日本ハムの上沢直之投手が10日、味方が奪ったリードを守り抜いて、今季初勝利をマークした。

 窮地を脱して波に乗った。この日最大のピンチは2回。1死から中村晃の左前安打、松田の二塁打、上林の死球で満塁とされた。このピンチで右腕は甲斐をどん詰まりの一飛、そして本多を外角低めいっぱいの真っ直ぐで見逃し三振に斬って取った。

「やばいなと思いましたけど、踏ん張れば流れがくると思って投げました」

 ここを乗り切ると、勢いづいた。3回以降も走者は出せども、得点圏への進塁を許さなかった。リードを2点とした6回にデスパイネにソロを浴びたが、失点はこれだけ。「しっかり内を突くところは突いて、外で勝負するときはしっかり勝負して、というのがしっかり出来たのが良かったかなと」。7個の三振を奪い、そのうち3つが見逃しだった。

 真っ直ぐを内外角に投げ分け、フォークも抜群の効果を発揮した。味方打線は4回に先制し、6回、7回と小刻みな加点で援護してくれた。「野手の方が点を取ってくれたので、なんとかその点を守り抜きたいと思って投げました」と語り、見事にそのリードを守り抜いた。

 今季初先発だった4月3日の楽天戦でも、白星こそつかなかったが、7回無失点と好投。そして今季2度目のマウンドでも上々の投球内容だった。2試合14イニングを投げて、わずか1失点。防御率は0.64となっている。

 カードの頭となる火曜日の先発を託されており、栗山英樹監督からの期待も大きい。「カードの頭なので大事なのは僕も分かっていましたし、なんとかチームに勢いがつくようなピッチングが出来たらいいなと思っていたので、こういう形になって最高です。監督の期待に応えたいと思っている」と語る上沢。今後の日本ハムの投手陣を背負って立つ存在となっていきそうだ。

(Full-Count編集部)

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