レッドブル首脳からの称賛を喜ぶガスリー「4位の経験を今後のキャリアに役立てたい」

 レッドブルのモータースポーツコンサルタント、ヘルムート・マルコが、F1バーレーンGPで4位を獲得したトロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーを称賛した。これをガスリーは喜ぶ一方で、レッドブル・レーシングへの昇格という目標を果たすには、バーレーンで学習したことを役立てながら、さらに経験を積んでいく必要があると語った。

 金曜初日から速さを見せていたガスリーは予選では6番手を獲得。ルイス・ハミルトンのグリッド降格により5番グリッドから決勝をスタートすると、ミスなく57周を走り切り、4位でフィニッシュした。これはガスリー自身にとってここまでのF1キャリアでの最高位であると同時に、トロロッソのパワーユニットパートナーであるホンダにとっては2015年にF1に復帰して以来のベストリザルトにあたる。

「この結果で自信がついただろう」とマルコはガスリーについて語った。

「彼の頑張りが4位という結果で報われた。我々は契約している全ドライバーに対して、非常に良いボーナスシステムを用意している。それも彼にとってうれしい出来事になるはずだ」

「これほど早い段階で4位まで来られるとは思っていなかった。開発がとてもうまくいった。このエンジンで中団争いを制することを目標としていた。シーズン前半戦に、と思っていたが、ここでそれができるとは思わなかった」

 ガスリーは、「『すごいレースをしたな』と彼(マルコ)に言われた。自分でも分かっていたけどね!」と語っている。
「笑顔のヘルムートを見ることができてすごくうれしかったよ!」

 マルコは、ジュニアドライバーであるガスリーが2016年にGP2でタイトルを獲得した後、F1で戦う準備はまだ整っていないと判断し、スーパーフォーミュラで経験を積ませることを決めた。ガスリーがトロロッソでF1デビューを飾ったのは、2017年のマレーシアGPだった。

 レッドブル・レーシングは、現在のラインアップ、ダニエル・リカルドとマックス・フェルスタッペンを2019年以降も維持したいと考えているが、今季末で契約が切れるリカルドが他に移籍する可能性もある。その場合の後任候補筆頭は、現在ルノーで走るカルロス・サインツJr.であるとみられているものの、今後の成績次第ではガスリーが選ばれることもあり得る。

 レッドブルへの昇格を目指していると明言しているガスリーだが、バーレーンでの活躍によってその夢に近づけたと思うかと聞かれ、「まだそれについては考えないつもりだ。もう少し後で、いろいろ分析してみるよ」と答えた。

「ダニエル・リカルドとバルテリ・ボッタスに近いグリッドにつけたことはとても大きな経験だった。彼らはF1で長く走っている。これから僕は経験豊かで才能あるドライバーたちと戦うことになるだろう。だからミスはできない。これから学ばなければならないことは多いが、バーレーンでの経験は役に立つと思う」

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