2023年、長崎で「シーボルト展」 初来日から200年 収集品が“里帰り”

 江戸時代、出島オランダ商館医シーボルトが日本からオランダに持ち帰った品々を同国ライデン市で展示している博物館「シーボルトハウス」のクリス・スヒールメイヤー館長は10日、県庁で里見晋副知事と面会し、シーボルトが収集したコレクションの展覧会を、初来日から200年の2023年に長崎市で開催することを明らかにした。展示品には日本初公開のものも含まれる予定。
 展覧会は「シーボルトコレクション里帰り展」。ライデン市にあるオランダ国立自然史博物館所蔵の約2万点の資料の中から、シーボルトの愛犬「サクラ」のはく製や、シーボルトが収集したアジサイの押し花、出島にいる外国人の専属絵師だった川原慶賀の動物画など、動植物に関する品を展示する。
 詳細な展示数や期間は決まっていないが、長崎市の長崎歴史文化博物館を皮切りに、東京、大阪など国内3カ所以上で開催する予定。展覧会の責任者でもあるスヒールメイヤー館長は「長崎の人にとってシーボルトは大切な存在。日本に里帰りする動植物をぜひ見に来てほしい」と呼び掛けた。
 里見副知事は「展示品の歴史的な背景や、当時の長崎の人々の暮らしぶりなどが分かれば面白そう」と述べた。

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