好調・パイレーツ打線が12安打8得点 先発・ノバは今季初勝利

【パイレーツ8-5カブス】@リグリー・フィールド

昨季はリーグ13位の668得点に終わったパイレーツ打線だが、今季は主軸打者のアンドリュー・マカッチェン(現ジャイアンツ)が抜けたにも関わらず、開幕からリーグトップクラスの得点力を発揮している。日本時間4月11日に行われたカブスの本拠地開幕戦では、カブス先発のタイラー・チャットウッドにスターリング・マーテイの2号ソロを含む9安打を浴びせ、5回までに5得点。7回表にはフランシスコ・セルベリの1号スリーランで3点を追加し、8対5で地区王者とのシーズン初戦を制した。

「5番・レフト」で先発出場して3安打2打点の活躍を見せたコリー・ディッカーソンは自軍の打線について「僕たちの打線にはアウトにするのが難しい打者が揃っている。とても層の厚い打線だと思うよ」と語る。この日、先発出場した野手8人のうち、OPSが.800に満たないのは捕手のセルベリだけ。ジョシュ・ハリソン、ジョシュ・ベル、ディッカーソン、コリン・モラン、ジョーディ・マーサーと8人中5人が3割を超える打率をマークしており、開幕10試合での66得点は球団では1923年以来の高水準である。

この強力打線は相手の先発投手を苦しめており、開幕戦でジョーダン・ジマーマン(タイガース)が6イニング、開幕第2戦でマイケル・フルマー(タイガース)が8イニングを投げたあと、パイレーツ打線を相手に5イニングを超えた先発投手は1人もいない。この日もカブス先発のチャットウッドは5イニングを投げ切るのに100球を要し、5回5失点で降板した。

強力打線の援護に守られたイバン・ノバは、ハビアー・バイエズに2本のソロ本塁打を浴びたものの、7回3失点と先発の役割を十二分に果たし、今季初勝利をマーク。8回途中からは改名したばかりのフェリペ・バスケス(フェリペ・リベロから変更)が登板し、今季4セーブ目をマークした。

これでパイレーツは開幕10試合で8勝2敗となり、球団では1992年以来の好スタート。マカッチェンやゲリット・コール(現アストロズ)を放出し、今季のポストシーズン進出を諦めたかに思われていたパイレーツだが、混戦が予想されるナ・リーグ中部地区の優勝争いを面白くしてくれそうだ。

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