相模原中央商店街、集客増へ新カード発行 相模原市中央区

地図付きのカードを持つ横山理事長

 相模原中央商店街(横山房男理事長)では加盟店の活性化を目的に、各店で特典を受けられる新たなサービスカードを発行する。同商店街ではこの事業を通じて、各加盟店が集客力を強化し、より多くの利用者を呼び込むことで地域全体を盛り上げていく考えだ。

 同商店街では近年、近隣地域への大型ショッピングセンターの進出など経済環境の変化の中で、個々の加盟店の集客や認知度の向上が大きな課題となっていた。2014年からはそうした課題の解決に向け、同商店街のマスコットの名を付け、持参すると各店舖でサービスが受けられる「こけ丸カード」を発行し打開に努めてきた。しかし、カードの配布方法が各店舗での店頭配布に限られていたこともあり、実際に配布できたのは800枚に止まり、大きな成果を上げるには至らなかった。

 同商店街では「こけ丸カード」の見直しを図るとともに、今回の事業に着手。以前はカードを単体で配布していたが、今回からは同商店街区域の地図とカードを一体とさせ、地図内では加盟約50店舗を紹介し、地域住民により多くの店舗の利用を促していく。カードが有効となる対象店には、地元の魅力的な店舗に加え、同商店街の区域に店舗を構えた全国チェーンの大型店も追加。消費者にとってより「お得感」を感じてもらえるように工夫した。

「原点」活性へ本腰

 「こけ丸カード」で大きな課題だった配布方法も強化。店舗での配布に加え、チラシとして中央区内に配布する新聞約2万部へ折りこみを行い、一人でも多くの人にカードの存在と街の魅力を発信していく。

 横山理事長は「多くの商店街は駅に隣接し人が集う仕組みがあるが、うちはそうはいかない。新しいことを行い、商店街の『原点』ともいえる加盟店の活性化に取り組んでいきたい」と意気込む。

 同商店街では今後、カードの利用状況を見ながら加盟店を巡るスタンプラリー事業を行う予定。加えて、美術・芸術のまち」を掲げ、実施する「ペインティングパフォーマンスグランプリ」の充実や街路灯のデザイン変更などと併せて、複数の視点に立ちつつ街に賑わいを生み出していく。

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