【MLB】ロッキーズ主砲が大激怒で衝撃の大乱闘 パドレス右腕に右フック、結末は…

大乱闘を引き起こしたロッキーズのノーラン・アレナド【写真:Getty Images】

ロッキーズ主砲アレナドが相手投手の投球に大激怒

 牧田和久投手が所属するパドレスが11日(日本時間12日)の敵地ロッキーズ戦で両軍計5人の退場者を出す大乱闘を演じた。

 0-0の同点の3回、快晴のクアーズ・フィールドでゴングが鳴り響いた。怒りの火がついたのは先頭のロッキーズ主砲アレナド。パドレス先発右腕ペルドモの初球の96マイル(約154キロ)のファストボールが自分の背中スレスレを通過する大暴投に。これに激怒したアレナドはヘルメットを地面に叩きつけながら、マウンドに猛ダッシュ。ペルドモは突進するアレナドにグラブを投げ付けて応戦。身構えながらバックステップする右腕に、スラッガーは渾身の右フックを見舞うと、両軍のダグアウトから選手とスタッフが一斉に飛び出した。

 パドレスのコーチらがアレナドの制止を試みたが収まらず。パドレスのA.J.エリス捕手にも突進しようとして周囲に抑えられた。

 結局、ロッキーズはアレナドに加え、左翼パーラ、先発右腕マルケス、パドレスはペルドモ、エリスのバッテリーが退場処分を言い渡された。

衝撃の乱闘劇には伏線が…

 衝撃の乱闘劇には伏線があった。前日、パドレスが5-2で勝利した試合で、ロッキーズ右腕オバーグの死球をわき腹に受けたパドレスのマーゴットが打撲で10日間のDL入り。そして、この日の初回にロッキーズのストーリー、2回にパドレスのレンフローがそれぞれ死球を受けていた。

 MLB公式サイトは「アレナドは死球ではなかったが、ペルドモが意図したことは明確だった。パドレスはこのシーズンでアレナド相手に外角低めを投げ続けてきた。だから、ペルドモがアレナドの背中を狙った際、三塁手はすぐさま攻勢に出たのだ」とレポートした。

 両軍の先発投手が早々と退場となった試合はロッキーズが6-4で勝利。この日はその後、田中将大投手が先発登板したヤンキースとレッドソックスの一戦でも大乱闘が起きており、プレー以外でも注目を浴びる1日となった。

(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

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