横浜市立の31校司書未配置 待遇改善を市教委検討

 横浜市教育委員会は12日の市会常任委員会で、2018年度の学校司書の未配置校が4月1日現在で31校に上っていることを明らかにした。17年度まで2年度連続で全校配置を実現しており、今後は再募集して年度内の全校配置を目指すとともに、交通費支給などの待遇改善も含めて検討する。

 市教委は学校図書館の充実や子どもの読書意欲の向上などを目的に、13年度から市立小・中・特別支援学校への学校司書の配置を進めており、16~17年度には全498校への配置を実現させた。しかし18年度は司書130人を募集したものの、83人しか採用できなかったという。

 司書は1年契約で4回まで更新できる非常勤職員で、交通費も含めて時給1100円。市教委によると、今回は13年度に採用した1期目の学校司書と新たな契約を結ぶ時期だったが、これまでとは別の学校への転勤を依頼した際に、交通費がかかることを理由に契約を結ばなかった司書もいた。市教委は「今後は通勤手当などの待遇改善を検討し、引き続き全校配置を目指したい」と話している。

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