タグチ工業、建機用テレスコープアームの超軽量型を共同開発

 建機アタッチメント総合メーカーのタグチ工業(本社・岡山市北区平野、社長・田口裕一氏)はJAXA宇宙探査イノベーションハブとの共同研究による成果物として、7トンクラス用の建機アタッチメントで、伸縮自在な超軽量型のテレスコープアーム「ノビラ」を開発した。1トンクラス油圧ショベル用の軽量アーム・ブームに続くもの。素材はCFRP製(炭素繊維強化プラスチック)。

 作業現場や用途に応じて、筒が伸び縮みできるのがノビラの特徴。薄肉箱形状の構造だが、部分的に開断面形状があるなど、強度や曲げ、ねじれに対する設計・構造で製作上の高い技術力を要する。CFRPを用いた試作品は鉄製のノビラに比べ約20%の軽量化に成功。今後の改良でさらなる軽量化も見込まれることから、生産性・作業効率の大幅向上が期待できる。

 同社は1972年創業。さまざまな用途のアタッチメントを製造、多くのラインアップをそろえる。製造以外に販売・レンタル事業、メンテナンスまで一貫したサービス体制も整備。2015年11月実施の宇宙探査イノベーションハブの第一回研究提案募集に応募し、研究提案の採択を受けてプロジェクトに参画。JAXAと共同で超軽量建機アタッチメントやブームなどの開発および実地検証という研究テーマの下で、課題解決に取り組んだ。

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