「男子限定」力士と子どもが稽古 大相撲藤沢場所

 大相撲春巡業の藤沢場所が14日、藤沢市遠藤の秋葉台文化体育館で開かれた。力士と子どもが土俵上で稽古する「わんぱく相撲」には地元の小中学生らが参加。果敢に力士に向かっていく姿に観客から大きな歓声と拍手がわいた。

 「わんぱく相撲」は、藤沢場所でも人気の企画で毎年、開催されている。今年も男子の児童・生徒40人がまわしを付けて土俵上に登場。力士の胸を借りて稽古に励んだ。

 初めて参加した藤沢市立石川小学校5年の眞島佑輔君(10)は「2人で力士のおなかを押したけど、ものすごく重くて全然動かなかった」と興奮した様子で話した。

 女性が土俵に上がることを禁じた伝統を巡る議論が続く中、8日に静岡市内で開催された「富士山静岡場所」で、これまで行われていた稽古への女児参加が認められず、日本相撲協会が「安全面に配慮して今回の春巡業から男子のみとした」と説明していた。

 今回の藤沢場所でも参加者は男子限定だったが、特に混乱はなかった。同場所実行委員会は「昔から『土俵は男子』という先入観があった。募集について協会から特に指導はなく、実行委として判断してきたが、今後は、協会から『女児も上げてもいい』という指導があれば対応を考えていきたい」としている。

わんぱく相撲で力士と稽古する参加者=藤沢市秋葉台文化体育館

© 株式会社神奈川新聞社