南国の海と空堪能 車いす空の旅

 県内の障害児者とその家族に飛行機での旅行を楽しんでもらう「車いす空の旅」は14日、沖縄での2泊3日の行程を終え、羽田空港に到着した。ボランティアの支援を受け、一足早い南国の初夏を満喫。青い海と青い空を堪能した参加者からは「帰りたくない」「次は海に入ってみたい」といった声が上がった。

 旅には家族とボランティア計40人が参加した。初日は時折激しい雨に見舞われたものの、翌日からは天候が回復。2日目は美(ちゅ)ら海水族館でイルカショーを見学した。最終日は琉球村を訪れ、伝統芸能のエイサーや獅子舞などを楽しんだ。

 初めて飛行機に乗った相模原市中央区の宇佐美遼(はるか)さん(23)は「離着陸の衝撃や音には驚いたけど、気付いたら寝ていた時間もありました」とはにかんだ。

 「車いす空の旅」は神奈川新聞厚生文化事業団とフュージョンコムかながわ・県肢体不自由児協会の共催。県遊技場協同組合・神奈川福祉事業協会などが支援している。

「砂糖(サーター)車」と呼ばれる圧搾装置でサトウキビを搾る水牛と触れ合う松木優成くん(手前)と由美さん親子。琉球村では昔ながらの精糖風景も見学できる

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