長崎にサッカー場計画 ジャパネット 幸町跡地に名乗り

 ジャパネットホールディングス(佐世保市)の高田旭人社長は2月22日、長崎新聞の取材に応じ、子会社V・ファーレン長崎の本拠地となるサッカー専用スタジアムを長崎市中心部に建設する計画を明らかにした。三菱重工が公募した長崎造船所幸町工場(幸町)の跡地活用事業に名乗りを上げた。高田社長は「若者がわくわくし、雇用も生む場所をつくり、地元に恩返ししたいと腹をくくって提案した」と話した。
 跡地一帯7ヘクタールを買い取り、2万3千人収容のスタジアムと、それを囲むようにホテル、マンション、オフィス、商業施設を建設する計画。スタジアムは陸上競技のトラックを設けず、グラウンドと客席の距離は現在のホームスタジアム「トランスコスモススタジアム長崎」(諫早市宇都町)より近くなる。音楽イベントも開く予定で、約5年後の実現を目指す。三菱重工に事業計画書を提出した。
 現在の本拠地は、最寄り駅から徒歩で約30分かかるほか、駐車場も不足するなど交通アクセスに課題が残る。県立施設のため、他の競技との兼ね合いで使用時間が限られることもあった。新スタジアム計画地はJRや路面電車、バスといった公共交通網が充実している。
 公募には他にも複数の社が名乗りを上げており、三菱重工は4月下旬ごろにも決める見込み。
 高田社長は「V長崎を盛り上げるのはもちろんだが、今の長崎には楽しいことが少ない。その理由はハコモノや若者が少ないからだと感じている。上場していないジャパネットは利害関係を考えずに独断で決められる。だからこそファンが喜ぶ場を用意できると思っている」と意欲を示した。

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