NTTドコモと東武鉄道、セルラードローンで設備点検

NTTドコモと東武鉄道は、携帯電話ネットワークを利用するセルラードローンで鉄道インフラの予防点検を実証実験した。

ドコモはこれまで、ドコモ・ドローンプロジェクトの一環として、災害発生時の被災状況の確認や基地局、鉄塔、橋梁などの生活インフラの点検を想定した、セルラードローン活用ソリューションを展開。

ドコモはパートナーとともに新たな価値を協創する「+d」の取り組みを推進し、セルラードローンを活用した社会的課題の解決をめざしている。

また、463.3キロにわたる長い営業路線をもつ東武鉄道は、安全・安心な鉄道運行の維持にむけ、セルラードローンなどの情報通信技術・ロボット技術を活用した、構造物などの予防点検、その精度向上、点検コスト低減などを検討してきた。

この実証実験では、2018年2月27日に東武日光線利根川橋梁、翌28日に東武鬼怒川線の隣接法面の実環境にて、インフラ維持管理・更新でドローンを活用し、検証。

既存の目視点検などに代わる、より安全で効率的なセルラードローンを活用した点検手法の確立をめざす。

また、利根川橋梁の実証実験では、セルラードローンに搭載したカメラを通じ、通常目視による点検が困難な橋梁上部や低水路内の橋脚の点検を実施。

取得した点検画像の一部は、NTTグループのAI「corevo」を構成するドコモの画像認識技術を活用した自動解析を行い、実用性を検証。

鬼怒川線隣接法面の実証実験では、同様にセルラードローンに搭載したカメラを通じ、点群データを活用した法面の詳細な実情把握を実施。

ドローンの飛行情報をLTEモバイルネットワーク経由で取得しながら、モニタリングすることで、今回の実証実験場所のように広範囲かつ複雑な構造物の周辺であっても、ドローンの安定飛行を確認。今後は実用化をめざす。

さらに、ドローンでの計測及び3次元データ解析は、ルーチェサーチの協力を得て実施。この実証実験結果をもとに、「ドローンプラットフォームdocomo sky」への機能搭載も検討していく。

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