アジア杯、なでしこジャパンは韓国と対戦しました。今回も元なでしこジャパンの丸山桂里奈さんに語っていただきます!
勝てばW杯出場確定
アジア杯、なでしこジャパンは、韓国戦に勝てば、勝点6となり、2位以内が確定し、来年のフランスW杯の出場が決定する。
日本の先発は、
GK 山下
DF 鮫島、熊谷、市瀬、清水
MF 長谷川、阪口、隅田、川澄
FW 岩渕、田中
第1戦のベトナム戦から、先発を5人入れ替えた。
注目は、韓国のエース、チ・ソヨンの元チームメートの川澄の起用。やはり韓国のゲームメーカーのチ・ソヨンは抑えたい。
さらに、日テレベレーザの選手が、6人先発に並んだのも特筆すべき点だ。
試合は、韓国が前線からプレスをかけ、人数をかけてボールを奪いに来て、ゲームを支配しようとする。初戦で敗退している韓国のこの試合にかけている気持ちと日韓戦という意識が出足の早さに表れている。日本も韓国からボールを奪っても、得意のパス回しが韓国のよせの速さに通用しない。
前半4分。韓国、イ・ミナが右サイドからクロスを入れるが、清水がクリアしてピンチを防ぐ。
前半7分。右サイドで、田中がファウルを受けてFK獲得。川澄がクロスを上げるが、クリアされる。
前半8分。韓国、右サイドからのロングボールに抜け出したイ・ミナがボールをトラップするが、GKの山下が素早く飛び出し、シュートを打たせなかった。
前半24分。韓国、チョン・ソルビンがシュートを打つが日本のDFがブロック。こぼれ球に反応したイ・ミナが、ペナルティエリア付近からシュートを打つが、クロスバーの上に外れる。
前半26分。韓国、ペナルティエリア真ん中でクロスを受けたイ・ミナ。シュートを打つが、外れる。
前半38分。日本、初のコーナーキック。川澄が蹴ったボールは、相手DFにクリアされる。
前半40分、韓国のキャプテンのチョ・ソヒョンの肘が、岩渕の顔にまともに当たり、鼻から出血した場面が、この試合の韓国の強い気持ちを象徴する場面だった。
前半終了。日本0-0韓国。韓国の人数をかけた素早い動きに、日本は、チャンスらしいチャンスは作れなかった。
一進一退の攻防が続く
後半開始。FW菅沢を、田中に代えて投入。
後半4分。日本、熊谷が前線にロングボール。川澄が走り込むが、相手DFが防ぐ。
後半8分。韓国、右サイドからFKを、キム・ヒェリがクロスを上げるが、山下がキャッチング。
後半10分。韓国、右サイドから、ペナルティーエリアを突破してパス。ゴール前であわず、日本が防ぐ。
後半17分。日本の左CK。川澄の蹴ったボールを、タイミング良く、ニアに走り込んだ菅沢がヘディングシュートを打つが、ゴールのわずか左に外れる。なでしこリーグでも、ヘディングが強さを発揮しているが、このシーンも、菅沢の高さを象徴している。
後半途中から、韓国の動きが多少鈍くなり、日本はボランチの阪口、隅田の日テレのコンビが攻守にわたり、ボールの絡み、攻撃の起点になるようになる。
後半25分。日本、川澄のクロスをニアで受けた菅沢がトラップから素早くシュートを打つが、GK正面にいく。
後半28分。日本、岩渕がボールを持つと縦パス。ボールを受けた長谷川がトラップからシュートを放つもDFがシュートブロックに入る。
日本での親善試合を体調不良で欠場していて、復帰した長谷川は、持ち前の運動量で流れの中で、中央や右サイドにも適切なポジションをとり、質の高い動きをとっていた。
後半38分。日本は、韓国サイドで阪口のパスを受けた岩渕がシュートを打つが、DFにブロックされる。
後半41分。日本は、川澄に代えて、横山を投入する。
得点が必要な試合で、直接ゴールに向かっていける横山の投入がこの時間になったのは、残念である。
試合終了。日本0-0韓国。
スコアレスドローに終わったことで、日本のW杯出場決定は持ち越しとなった。
この試合、韓国は初戦敗退しているので、強いプレスで向かってくることは、想定できた。
次戦は、オーストラリアであることを考えれば、勝ちにいく姿勢を更にみせてほしかった。次のオーストラリア戦で、しっかり勝ちにこだわりワールドカップ出場権を決めてほしい!