保育所の統合・建て替え、2度目の入札へ 湯河原

 老朽化が進む2保育所を統合して建て替えるため、湯河原町が実施業者を再公募している。2017年度の入札が不調に終わったためで、18年度は予算を改めて組み、発注方式を変更した。開所予定は19年春から1年先延ばしになったが、0歳児保育は拡充する方針は変わらない。町は今回の再整備を人口減に歯止めをかける一助にしたい、としている。

 町こども支援課によると、統合予定の保育所は、町立まさご保育園(同町中央)と町立八雲保育園(同町吉浜)。いずれも40年ほど前に建てられ、雨漏りがあるなど老朽化が進行しているのに加えて耐震化も必要とされたことから、町は数年前から統合、建て替えを検討してきた。

 19年度の開所を目指し、17年度に総事業費8億8900万円の一部を予算計上。18年度に残りを組む予定だったが、17年度に設計・施行分離方式で入札を実施したところ手を挙げる業者が1社もなかった。

 このため、18、19年度の2カ年にわたり予算を立てる計画に変更。総事業費を7億7400万円、定員も160人から120人に縮小させたほか、発注もスピード感を重視して設計と施工を一括する方式に変え、改めて公募した。

 一方、低年齢の時から預けたいという保護者のニーズが年々高まっているのを踏まえ、0歳児保育を強化する方針は変更せず、現在の0歳児定員計10人ほどから20人ほどに増やす予定という。同課は「子育て世代が『入りたい』と思える保育園にしたい」としている。

 建設予定地は、市街地の一角にある若宮公園(同町中央)。海抜6メートルと海から近く、津波発生時に1メートルほどの浸水が想定されていることから、屋上を1次避難場所として利用可能な設計にするという。

 再公募の期限は今月18日まで。

湯河原町立八雲保育園と統合され、建て替えられる予定の町立まさご保育園=同町中央

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