沿線住民ら、ことしも優先 鎌倉駅で大型連休中に社会実験

 鎌倉市は江ノ島電鉄と協力し、ゴールデンウイーク(GW)期間中の5月3、4日、同電鉄鎌倉駅構外に乗車待ちの列ができた際に沿線住民らが優先的に入場できる社会実験を行う。観光客で混雑し、乗車に約1時間を要する日もこれまであったことから、生活手段として利用する人に支障を来さないよう昨年から始まった取り組み。

 対象は同電鉄長谷駅-腰越駅間沿線に在住・在勤・在学する人で、同市に事前申請して発行される証明書が必要。証明書を改札で駅員に見せると、午前10時から午後4時の間は駅構外の乗車待ち列ではなく、構内の列の最後尾へ並ぶことができる。

 GW期間中は鎌倉駅構外に乗車待ちの100メートル近い列ができる時もあり、住民らの生活に大きな影響を及ぼしている。市交通政策課によると、昨年は天気予報が良くなかったこともあり行列はできなかったが、約1200人が証明書を申し込んでいた。住民からは継続を求める声が上がっていたという。

 証明書は4月23日から29日まで、同電鉄鎌倉駅構内や市役所で発行する。受付時間は午前9時から午後5時(27日は午後7時)。申請には免許証、保険証、社員証、学生証など住所の記載された証明書が必要。問い合わせは、市交通政策課電話0467(61)3667。

初の社会実験が行われた昨年の江ノ島電鉄鎌倉駅

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