福島の災害廃棄物減容化処理、JFEエンジがJVで受注 1122億円、仮設焼却施設など建設

 JFEエンジニアリング(社長・大下元氏)は16日、環境省福島地方環境事務所から福島県・双葉町の災害廃棄物減容化処理業務を受注したと発表した。同社を代表企業とする前田建設工業とのJVで受注したもので受注額は1122億9千万円(税抜)。同町で仮設焼却施設と仮設灰処理施設を建設し施設の運転管理までを一括して実施する。建設完了後、約3年間の運営も行う。

 受注したのは「双葉町減容化施設(中間貯蔵施設)における廃棄物処理その2業務」。日当たり処理能力200トンのストーカ式焼却炉1炉と、同75トンのコークスベッド式溶融炉2炉を建設し、同町で発生しまたは中間貯蔵施設に搬入された放射性物質に汚染された廃棄物を処理する。焼却灰および煤塵を処理するのは、福島県では東日本大震災後初で、焼却灰のさらなる減容化と再資源化を実現する。業務期間は18年3月から23年3月まで。

 同社は福島県内で災害廃棄物の焼却減容化処理を進めており、葛尾村(日当たり処理能力200トンのストーカ炉)、南相馬市(同200トンのストーカ炉2炉)、伊達地方衛生処理組合(同130トンのキルンストーカ炉)、楢葉町(同200トンのストーカ炉)で仮設焼却炉を建設し、現在まで廃棄物の処理を順調に行っている。同社はこれまで培った豊富な経験とノウハウを最大限活用し、プロジェクトを安全かつ円滑・迅速に進めていく方針。

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