藤沢市民オペラ 芸術監督に園田さん再任 2020年に「ナブッコ」上演 藤沢市

鈴木市長と握手する園田さん(左)

 日本の市民オペラの草分けとして知られる「藤沢市民オペラ」の2018-20年度の芸術監督に園田隆一郎さん(41)が再任されることが決まった。15-17年度に続き2期目で、シーズンの監督と指揮を務める。4月6日には藤沢市役所を訪れ、鈴木恒夫市長を表敬訪問した。

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 藤沢市民オペラは1973年に発足。プロのオペラ歌手と、地元のアマチュアのオーケストラや合唱団が共演するコンセプトで、これまで23回の公演を行ってきた。

 園田さんは15年に芸術監督に就任。昨年11月にはプッチーニの「トスカ」を上演し、好評を博した。

再任は3日に行われた市民オペラ製作委員会で決定。10月にはプロを招致して「椿姫」(ヴェルディ)の公演、2019年には日本初演となる演奏会形式のオペラ「湖上の美人」(ロッシーニ)、2020年の第24回市民オペラは「ナブッコ」(ヴェルディ)が予定されている。

 この日、市役所を訪問した園田さんは「市民オペラは、市民とプロが長い時間をかけて作り上げるので交流が深まる。長年参加している市民から以前監督を務めた先輩の話が聞けるのもおもしろい。今シーズンも楽しみにしている」と話した。

 またナブッコについては「派手さがなくシンプルで難しいが、今自分が挑戦したい曲。合唱で有名な曲も登場し、合唱団が活躍する場面もある」と意気込みを語った。

 鈴木市長は「前回作品を観て感動し、上演後プロと市民のわきあいあいとした雰囲気が素晴らしかった。市民文化としてすっかり定着した。今回も期待している」と話した。

 また園田さんは2月に若手指揮者に贈られる「齋藤秀雄メモリアル基金賞」を受賞したことも報告。審査員からはロッシーニの演奏に力を入れていることが評価されたといい、「16年にはセミラーミデ(ロッシーニ)を上演した。受賞は市民オペラのおかげでもある」と語った。

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