秦野で工業団地開発へ 新東名IC完成見据え

 2020年度中の新東名高速道路のスマートインターチェンジ(IC)完成を見据え、秦野市戸川で工業系団地開発を目的とした区画整理事業に向けた動きが始まった。地権者の一部でつくる準備組合の幹部が17日、同市役所を訪れ、高橋昌和市長に協力を要請した。

 団地はスマートICから約300メートル離れた農地を中心とした約15ヘクタールに計画。完成すると市内では2番目の規模となる。現状は大半が市街化調整区域で、地権者は約100人。

 準備組合は3月24日に設立され、事務局は市都市整備課内に置いた。この時点で地権者の67%の仮同意を得ているという。今後はスマートICの完成に合わせて組合への昇格を目指す。

 準備組合の桐山昌幸会長(73)は「重工業系ではなく、環境に優しい研究開発拠点などを誘致したい」と意気込む。自身も地権者で顧問に就任した久保寺邦夫県議(81)は、市が慢性的な人口減に苦しむ現状に触れ「若い世代が働く場となり、人口増、経済活性化にもつながる」と高橋市長に支援を求めた。組合昇格へ、市は事業計画作成や測量などの支援を行う考えだ。

高橋市長(左端)に要請書を手渡す桐山会長(左から2番目)と久保寺県議(右端)=秦野市役所

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