JX金属の独社買収、国際協力銀行が参画

 JX金属と国際協力銀行(JBIC)は17日、JX金属によるドイツ「HCS・TaNb社」の買収にJBICが「海外展開支援出資ファシリティ」の一環として参画することで合意したと発表した。JX金属がHCS・TaNb社を取得する目的で設立した「JXMD社」との間で、JBICが最大8560万ユーロの議決権のない種類株式を取得する株主間契約を締結した。JBICは2013年の同ファシリティ創設後、金属事業に対する初の直接出資案件となる。

 HCS・TaNb社は、コンデンサ・半導体材料・SAWデバイス向けのタンタル・ニオブ粉などの世界有数の供給者で、高い技術力とマーケティング力を背景に優れた製品群を有する。JX金属は、HCS・TaNb社の買収により、電材加工事業の収益基盤の確立・強化を目指している。

 JBICの海外展開支援出資ファシリティは、海外M&Aやインフラ、資源分野などへの出資を通じ、日本企業の海外展開を支援する制度。

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