【MLB】田中将大、2試合連続の大量失点にNYメディアは辛辣「ガタガタの登板」

開幕から低迷しているマーリンズに大量失点を許した田中将大【写真:Getty Images】

まずい守備にも足を引っ張られ5回7失点「ヤンキースの見せ場はほぼ無し」

 ヤンキースの田中将大投手は17日(日本時間18日)、本拠地マーリンズ戦に登板し、5回8安打7失点(自責6)5奪三振2四球の乱調で2敗目(2勝)を喫した。オフに主力を大量放出し、開幕から低迷している相手に大量失点。味方のエラーもあったが、辛辣なニューヨークメディアは「ガタガタの登板」などと厳しい論調で伝えている。ヤンキースは1-9で大敗した。

 田中は初回、ヒットと四球で無死一、二塁のピンチを招き、カストロの左前適時打で先制点を献上。無死満塁となってから、リアルミュートの遊ゴロをグレゴリアスが一塁へ悪送球して2人が生還し、3点を失った。2回は先頭メイビンのセーフティーバントを捕手サンチェスが一塁へ悪送球。ヒットとエラーで出塁を許し、1死三塁となった後にディートリッチの打球を二塁ウォーカーがグラブに当てるも捕球できずタイムリーに。リードを4点に広げられた。

 3、4回は無失点に抑えた田中だが、5回2死からカストロに三塁内野安打、ボーアに四球で一、二塁とし、リアルミュートには右翼への3ランを被弾。今季自身4試合連続被弾で7点差とされ、5回83球で降板となった。2試合連続の大量失点で防御率は6.45まで膨れ上がった。

 味方のまずい守備があり、打線の援護にも恵まれなかった。不運な登板でもあったが、地元メディアは手厳しい。ニュージャージー州最大のニュースサイト「NJ.com」は「火曜日、ヤンキースの見せ場はほぼ無かった。2つのエラー、さらにエラーと判定されてもおかしくない打球が2本。ひどい出来のマサヒロ・タナカにチームは失望させられた」と指摘。守備陣のミスに言及しながら、田中の投球も「ひどい出来」と断じている。

2試合連続大量失点に「またもガタガタの登板」

 6失点を喫した11日(同12日)のレッドソックス戦に続く乱調に「タナカは2試合連続でこれだけの失点を許したことになった」とも言及。「タナカは充分な助けを誰からも得ることが出来なかった」と同情する一文もあるが、完敗を嘆いている。

 また、地元紙「ニューヨーク・ポスト」は「立ち上がりの打者4人に安打と四球を許したタナカがリズムに乗ることはなかった。グレゴリアスのエラーもあり、ヤンキースの選手が打席に立つ前に、彼はマーリンズに3点を許してしまった」と、投球内容を伝えている。

 昨季のプレーオフでの圧巻の投球を見せた田中は、オフに契約を破棄してFAとなれる「オプトアウト」の権利を行使せずに残留。この選択はヤンキースファンを喜ばせたが、記事では「オフにはオプトアウトせず残留したタナカだが、2試合連続での6失点はキャリア2度目となった。また今季4先発の全てで本塁打を許している」としている。

 地元紙「ニューズデイ」も「マサヒロ・タナカはまたもガタガタの登板に」と厳しい見出しを付けた。今季、4年連続の開幕投手を逃した田中について「先発1番手の座をルイス・セベリーノに譲ることになった29歳の日本人右腕は、ヤンキースの先発2番手と目されており、懸念点となり得る状況にある」と指摘。5回の投球を「タナカはブライアン・アンダーソンに死球、続くトマス・テリスを三振に仕留めて、ガタガタの登板を終えた」と振り返っている。

 開幕から2試合連続好投の後、2試合連続大量失点と苦しんでいる右腕。辛辣なニューヨークメディアは早くも騒ぎ立てているだけに、次回は名誉挽回の投球を見せたいところだ。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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