神戸製鋼、小型可搬型溶接ロボット「石松」に新溶接プロセス搭載の新製品開発 スパッタなどの発生大幅低減

 神戸製鋼所と完全子会社のコベルコROBOTiXは18日、小型可搬型溶接ロボット「石松」について、新溶接プロセス「REGARC」を搭載した新製品を開発したと発表した。両社の技術開発力を結集した取り組みの一環で、人が持ち運べる軽さが特徴の同ロボットと、溶接の自動化に向けたソリューション提案力に強みをもつ同プロセスが融合。市場投入を通じて顧客ニーズが高い溶接の生産性と品質の向上につなげる。

 新製品は、重量が約6キロで簡単な操作によって溶接継手の形状などを自動検出できる「石松」に、専用の溶接機と溶接材料を組み合わせて実現。スパッタやヒュームの発生を大幅に低減でき、ノズルの清掃頻度や溶接の後処理時間を抑えられるほか、生産時間の短縮や作業環境の改善に有効という。

 すでに建築鉄骨溶接ロボットの型式認証を取得しており、7月から受注を開始する。来週25日から28日まで東京・有明の東京ビックサイトで開催する「2018国際ウエルディングショー」で紹介する。

 小型可搬型溶接ロボットをめぐっては、昨年12月にコベルコROBOTiXが三菱重工業の完全子会社、MHIソリューションテクノロジーズから事業を継承。現在はコベルコROBOTiXの第二事業部として、長崎市内の拠点で開発・設計業務に対応する。同事業部は5月に深堀町から小江町に移転する。

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