避難所も多文化共生を 外国人代表者会議、市へ提言 運営協力に多言語シート

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 川崎市外国人市民代表者会議(ヘイ・ジャフィ委員長)が18日、市政への提言を盛り込んだ2017年度の年次報告書を福田紀彦市長に提出した。大規模災害時に文化や生活習慣が異なる外国人市民と日本人が一緒に避難所運営で協力できるための仕組みづくりなどを提言した。

 会議は外国人市民の市政参加を目的に、1996年に条例に基づき設置された。第11期となる会議は16の国・地域の男女23人で構成。2年間の審議を経て「外国人向けオリエンテーション」「災害時の多文化共生と外国人支援」「保育の利用申請」の3点の取り組みを提言した。

 オリエンテーションは、移民問題を抱える欧州で導入されている政策にならい、新たに転入してきた外国人が円滑に市民生活を送るための説明会やレクチャー。知っておくべき制度や情報提供に加え、文化的な摩擦を生じさせないために日本の文化やルールを母語で伝える機会として開講を求めた。

 災害時の対応では、東日本大震災などで「避難所で外国人がお客さん扱いされ続ける」といった課題が指摘されたことも踏まえ、外国人市民が避難所運営に参加する仕組みを提案。避難所運営で何が協力できるかを記入する7カ国語の「受け付けシート」も作成した。

 保育利用申請では、日本語が苦手な保護者に複雑な制度の理解を助けるサポートを求めた。区役所窓口で活用できる多言語の「保育ガイド」「保育申請チェックリスト」を作成したほか、母語で説明を受けられる相談機会も求めた。

 報告書を受け取った福田市長は「受け付けシートなどはぜひ、活用させてもらいたい。住みやすい地域となるよう、さらに細やかに対応したい」と述べた。

 マレーシア出身で会社員のヘイ委員長(24)=麻生区=は報告書を提出後、「私たちが作成したシートや保育ガイドはすぐにでも活用してほしい。オリエンテーションなどの新しい提言も、取り組んでほしい」と述べた。

 市内の外国人市民は17年12月時点で3万8778人。市民に占める割合は2・54%で、10年前に比べて9478人増えた。

福田市長に年次報告書を手渡すヘイ・ジャフィ委員長(左から2人目)ら市外国人市民代表者会議のメンバーら=川崎市役所