被爆2世、人権保障訴え 来月 国連欧州本部でイベント

 全国被爆二世団体連絡協議会(崎山昇会長)は19日、長崎市役所で会見し、23日にスイスの国連欧州本部で始まる核拡散防止条約(NPT)再検討会議の第2回準備委員会に初めて派遣する5人が、被爆2世の人権保障問題と核廃絶を訴えるイベントを現地で開催すると明らかにした。
 5月2日、国連欧州本部の会議室で「ヒロシマ・ナガサキの被爆二世の訴え(声)」と題して開かれる。人権保障問題と核廃絶についての理解を深めてもらう狙い。5人は放射線の遺伝的影響や被爆2世の現状などを話し、聴衆と意見交換する。国連人権高等弁務官事務所を訪問し、各国政府代表部との話し合いも予定している。
 派遣メンバーの門更月「長崎被爆二世の会」監事は「私たち被爆2世が置かれている立場は、親からの健康不安に加えて、親が被爆者という理由で結婚や就職が難しくなる偏見や差別を受けながら生きてきた。そういった意味で世界の方々に核廃絶を訴えたい」と話した。

準備委派遣について説明する崎山会長ら=長崎市役所

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