ヨス・フェルスタッペン、息子マックスのドライビングスタイル変更は望まないものの「頭を使う必要がある」と助言

 レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、F1中国GPでセバスチャン・ベッテルと接触している。この件に失望した父のヨス・フェルスタッペンは、息子のマックスはこの先、頭を使って自分をよりよくコントロールできるようになるべきだと考えている。

 元F1ドライバーのヨスは、決勝日曜に息子マックスがべッテルとのポジション争いのなかで彼に仕掛けた動きには感心できず、もっと良い判断をする必要があったと、オランダのテレビ局Ziggo Peptalkの番組で述べた。

「ベッテルに仕掛けたオーバーテイクはうまくいっていなかった。不可能であり、判断ミスだ」とヨスは言う。

「いくつかの状況において、マックスはもっと考える必要がある。ドライビングスタイルを変えてほしいとは思わない。彼はスタートでふたりを追い抜いたのだ。完璧にやってのけた。私たちが見たいのは、そういう場面だ」

「しかし(接触時のような)行動は見たくない。彼は気持ちをコントロールする必要がある。考えることが必要なのだ」

「明日、彼と会うことになっている。中国GPでは非常に辛い思いをしたが、私たちはいつものように話し合い、何が起きたかを分析しなければならない。起きてはならないことなのだ。彼はすでに分かっているから、私が多くを言う必要はないだろう」

 ヨスは息子の行動に失望はしたものの、腹を立てているわけではないと話す。

「怒っているという言い方はそぐわないが、失望はしている。だが彼はもっと辛い思いをしている」

 107回のグランプリに出場したベテランのヨスは、バーレーンGPで発生したルイス・ハミルトンとのコース上での接触については、レーシングインシデントだったとの意見を述べている。

「あの件については何も間違ったことはなかったと考えている。今でも良い動きだったと思うよ」

「後になれば、マックスはハミルトンにもっとスペースを与えるべきだったと言うこともできるかもしれないが、ハミルトンもマックスに対して同じことができたかもしれない。つまりあれはレーシングインシデントであり、双方に非がある」

「彼はよくやったよ。彼はレッドブルのマシンでより多くのリスクを取る必要がある。なぜなら、トップスピードがメルセデスよりも遅いからだ」

 ヨスはマスコミに対しても反論し、息子がメディアから絶え間なく不公平な監視を受けていると主張した。

「マックスは、彼の年齢のせいもあって、拡大鏡で観察されているようなものだ」

「この間の中国でのレースを見れば、(フェルナンド・)アロンソもベッテルを大きく押しのけていた。少しだけということはなかった。だがそのことは話題に上っていない」

「マックスは同じことを控え目にやっただけなのに、誰もが話題にしている。少なくとも彼はハミルトンをリタイアさせていない。マックスはマスコミに叩かれているが、私はそれが正しいことだとは思っていない」

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