海草植えて美しい海に 江の島周辺でNPO法人イベント

 美しい海を復元しようと、藤沢市江の島でごみ拾い活動を続けるNPO法人「海さくら」が、江の島周辺の海の環境改善に向けた取り組みをスタートする。2年前から温めてきた企画で、その第一歩として21日、海草の苗約300株を植えるイベントを開催する。

 海さくらは、2005年から毎月ごみ拾いを続けている。今では全国約20カ所に支部が立ち上がり、海外でも米ハワイやブラジルなどで活動している。

 これまで海岸の清掃活動が中心だったが、「きれいな海を取り戻すために、環境面からもアプローチしたい」という思いから、15年から県水産技術センター主任研究員の工藤孝浩さんの監修の下で勉強会を開催。回を重ねる中で、江の島西浦の海にかつて海草アマモが生い茂り、タツノオトシゴが生息していたことが分かったという。

 海さくらの古波蔵(こはぐら)梨沙さんは「最終的な目標は、江の島をタツノオトシゴが生息できるようなきれいな海にすること。そのためには水質の浄化と環境づくりが必要」と話す。21日にアマモの苗約300株を江の島西浦に植える。今後は毎月のごみ拾いと一緒に、アマモの成長観察や水質調査をしていくという。

 21日は、ごみ拾い(正午~午後1時半、江の島大橋周辺)と、アマモの苗植え(同2時~3時半、江の島西浦)を行う。申し込み不要。問い合わせは、古波蔵さん電話090(2413)7858。

海さくらが毎月続けているごみ拾い活動=藤沢市片瀬海岸東浜

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