日本・ブータン外相が旧吉田邸で会談 河野太郎大臣が招待 大磯町・二宮町・中井町

旧吉田邸「金の間」で会談する両国外相

 大磯町の旧吉田茂邸で4月13日、日・ブータン外相会談と夕食会が行われた。地元選出の河野太郎外務大臣が、来日したブータン王国のツェリン・トブゲー首相とダムチョ・ドルジ外相らを招待した。

 旧吉田邸が再建後に外交の場として使用されたのは、2017年10月にミクロネシア連邦の首脳らを招いて以来2度目。外相級の会談や昼食・夕食会などの場としては外務省飯倉公館(東京都港区)が使用されることが多いが、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピック競技大会で大磯がブータンのホストタウンとなっていることなどから河野外相がセッティングした。

要人供応の場に

 河野外相が兜門でドルジ外相を迎え、邸内を案内した後、「金の間」で外相会談が行われた。冒頭、河野外相は「東京五輪・パラ五輪でブータンの選手が金メダルをとることを期待する。日本とブータンの二国関係を強化していきたい」と話し、ドルジ外相は「歴史的な場所に招いて頂き、うれしく思う。首脳会談をはじめ今回の訪日はとても実りあるものだった」と応じた。外相会談ではブータンへの開発支援の継続やブータン人留学生の支援、国際的課題などについて意見交換が行われ、会談後の夕食会にはトブゲー首相も出席して二国間の友好を深めた。

 河野外相は「旧吉田茂邸は前回(ミクロネシア連邦首脳との会談)も邸内から見える富士山がきれいで好評だった。今後もチャンスがあれば迎賓館的な役割で積極的に使っていき、大磯のPRに協力したい。また海外の要人を招待できる場として、旧大隈邸など周辺の旧別荘も使用できるようになれば」と話した。

 挨拶に訪れた中崎久雄大磯町長は「会談の場として活用して頂き、大変ありがたい。今後も様々な要人をお迎えできるよう、吉田邸の条件を整えていきたい」と話した。

 同邸は、吉田茂元首相没後も1979年に日米首脳会談の会場になっている。火災で焼失後、2017年に再建された。

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