「大江戸展」2万人突破 長崎の重松さんに記念品

 長崎市出島町の県美術館企画展示室で開催中の「大江戸展」(長崎新聞社、県美術館主催)の入場者数が20日、2万人に達し、記念セレモニーがあった。
 2万人目は同市木鉢町の会社員、重松利恵さん(35)。同展を協賛する出口グループの会長で、書家「出口恵山」として知られる出口喜男さんから、自作の前衛作品が記念品として重松さんに贈られた。
 絵画が趣味という重松さんは「本物の名作が見たくて来た。記念品までもらえてうれしい」と笑顔を見せた。この後、じっくりと鑑賞し、目に留まった葛飾北斎の浮世絵「冨嶽(ふがく)三十六景 駿州江尻(すんしゅうえじり)」について「(描かれている)旅人が強風に苦しみ、菅笠(すげがさ)まで飛ばされているが、奥の富士山は悠然。静と動の対比に感動した」と話した。
 同展は、東京富士美術館(東京都八王子市)が所蔵する江戸時代の名品を集めた長崎だけの企画展で、5月6日までの前期展には約70点を展示。後期展は5月9~27日。作品を一部入れ替え約80点を展示する。

2万人目の来場者となり、出口会長(左)から記念品を受け取る重松さん=長崎市、県美術館

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