「勝って恩返しを」 フロンティアーズがあす初戦

 アメリカンフットボール日本選手権(第71回ライスボウル)で連覇を遂げた川崎市に本拠を据える富士通フロンティアーズの今シーズンが始まる。Xリーグ東日本12チームによる「パールボウル」が開幕し、フロンティアーズは22日に明治安田と対戦する。3連覇の足掛かりとなる今季初の公式戦に向け、京都出身で主将の宜本潤平選手は「注目されることはいいことやと思って、勝って恩返ししたい」と仲間の思いを代弁した。

 2018年シーズンのチームスローガンは「No Excuses」(言い訳しない)。ライスボウルで2年連続で最優秀選手賞に輝き、攻撃の核を担ったクオーターバックのコービー・キャメロンやランニングバックのジーノ・ゴードンら10選手が引退。チームは転換期を迎えている。宜本主将は「アメフットは1人でプレーするわけではない。それぞれが責任を持って、目の前の一本、一歩を踏み出し、どれだけやりきれるか」と前だけを見据える。

 新チームは3月に始動。総勢70人超の大所帯は、仕事の傍ら、水、土、日曜の週3回ほど激しいトレーニングでフィジカル向上や戦術面を磨いている。

 毎年10人ほどが入れ替わり、チームのレベルを維持、成長させるのは容易でない。それでも、05年から指揮を執る藤田智ヘッドコーチは「去年の延長線上とは思っていない。チームが変わるチャンス」と受け止めており、ルーキーら新戦力の台頭を待ち望む。

 ホームページのアクセス数も増加するなど、地域住民やファンの注目も集まっている。宜本主将は「去年とは違った強いチームになる」と頼もしかった。

 開幕戦は22日、川崎市川崎区の富士通スタジアム川崎で午後2時試合開始。チケットは1300円、高校生以下は無料。問い合わせは、一般社団法人日本社会人アメリカンフットボール協会事務局電話03(6718)4441。

22日の今季初の公式戦に向け、激しいトレーニングに励む川崎フロンティアーズの選手たち=18日、川崎市高津区の富士通川崎グラウンド

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