銭座防空壕群保存 市民団体が要望書 九州新幹線建設局に

 九州新幹線長崎ルート建設現場の長崎市天神町で確認された防空壕(ごう)群について、市民団体などでつくる「銭座防空壕群を保存する連絡会」は20日、建設工事発注元の鉄道・運輸機構九州新幹線建設局に保存を求める要望書を提出した。
 要望書は、防空壕群は長崎原爆の爆心地から2キロ以内に位置する「貴重な原爆遺跡」で、戦時中に外国人捕虜が避難したと強調。可能な限り保存、活用するよう求めている。
 同会の中村住代共同代表と平野伸人さんが福岡市の同局を訪ねた。同局は後日、文書で回答すると伝えたという。提出後、平野さんは取材に「要望書が前向きに捉えられ、保存につながれば」と話した。一方、同局は取材に「今後も新幹線工事に理解が得られるよう努める」とした。

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