習性「見せる」半世紀 京急油壺マリンパーク、28日に記念イベント

 京急油壺マリンパーク(三浦市三崎町小網代)が27日、開館50周年を迎える。魚の習性などをショーとして見せる水族館のさきがけとして多彩に取り組んできた一方、近年は希少種の保護や繁殖にも力を注ぐ。28日には記念セレモニーを催し、半世紀の節目を祝う。

 同パークは京浜急行電鉄70周年記念事業として1968年4月27日、県立三崎水産高校跡地に開館した。初代館長の故末広恭雄さんが提唱した「サーカス水族館」を具現化し、珍しい魚を展示するだけでなく、魚の生態や能力を研究してショーとして来館者に観覧してもらった。当時は画期的な試みだったという。

 水族館「魚の国」2階には開館当初から、ドーナツ型の大回遊水槽(外周78・5メートル、深さ3メートル)を設置。同水槽では現在、サメやエイなど約50種計約2千匹を展示している。81年にイルカやアシカのパフォーマンス会場「ファンタジアム」、84年には屋外に「ペンギン島」が完成した。

 2009年には三浦半島に生息し、県の絶滅危惧種に指定されている生物を展示する「みうら自然館」を開設し、保護・繁殖にも取り組む。三浦や横須賀の小学校と連携し「三浦メダカ」の保護活動も行っている。

 4代目の館長に今月就任した鈴木和博さん(63)は「原点に戻って、魚や動物の習性などを『見せる』ことに力を入れていきたい」と話している。

 28日のセレモニーでは、人気のコツメカワウソがくす玉を割るほか、先着500人に記念品を贈る。同日は午前9時から同9時半に入館すると無料、以降は終日割引価格となる。

 午前9時~午後5時(5月3~5日は午前8時~午後6時)。入館料などの問い合わせは、同パーク電話046(880)0152。

開館前日に行われた公開式で、テープを切る高松宮妃=1968年4月26日

© 株式会社神奈川新聞社