相模湖・藤野駅前でWi-Fi使用可能に 外国人観光客増加に期待 相模原市緑区

駅前に設置されるWi-Fiステッカー

 相模原市は4月から、無料公衆無線LAN「SAGAMIHARA Tourism Free Wi-Fi(ワイファイ)」の提供を相模湖駅と藤野駅周辺で開始した。陣馬山、石老山など登山客に人気のハイキングコースの拠点となる両駅にWi-Fiを整備したことで、外国人をはじめとした来訪者の増加が期待されている。

 Wi-Fiは、対応するスマートフォンやパソコンなどから、専用の無線電波でインターネットへ接続することが出来る通信方式。通信データー量の制限がなく、また通信速度が比較的遅くならないなどのメリットがあげられる。接続している間は通信料もかからない。国内では空港や駅、観光・宿泊・商業施設、主要な民間施設などを中心に整備されており、中でも特に外国からの旅行者に利用者が多いのも特徴の一つだ。

 相模湖・藤野地区は、陣馬山、石老山といった日帰りで気軽に登れる山があり、人気の観光地となっている。中でも、近年は外国からの観光客も増加。加えて、2020年東京オリンピック・パラリンピックで相模湖がカナダチームの事前キャンプ地に決まるなど、さらに海外からの観光客や来訪者が見込まれることから、市は今回Wi-Fiの環境を整備することにした。市商業観光課では「外国人のハイカーは、Wi-Fiを使い、観光地や絶景スポットを周遊する方が多く、環境の整備は非常に有効だと推測されます」と話す。

駅周囲100mで利用可能

 今回、Wi-Fiが設置されたのは、駅前にある相模湖観光案内所(与瀬1104の2)と藤野観光案内所(ふじのね、小渕1702の3)の2カ所。通信範囲の広い、最新の機器が整備されたため、およそ半径100m圏内の使用が可能で、Wi-Fiの利用頻度の高さが見込まれる駅待合室や駅前のバスロータリーでも利用ができるのが特長。英語、中国語など日本語を含む16言語にも対応する。

 これにより、両駅周辺でスマートフォン・タブレット端末を利用して、無料で「観光・交通情報の取得」「SNSを活用した情報発信」「WEBサイトの閲覧」などが出来るようになる。今後は、周辺に専用のステッカーを張り、Wi-Fiが利用可能になったことを市民や観光客に周知していく予定だ。

 商業観光課は「今回は観光客が多く、民間による通信設備の導入が少ない相模湖・藤野駅周辺に設置いたしました。また、相模原市が八王子市、あきる野市、大月市、都留市など、近隣自治体と協力して進める中央線沿線を中心とした”広域観光周遊ルート形成事業”にも役立つと思います」と話した。

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