中日の救世主“モヤさま” 3戦連続マルチで打率.692の活躍「神様もビックリ」

3安打を放ち勝利に貢献した中日のスティーブン・モヤ【荒川祐史】

デビューから3戦で13打数9安打1本塁打4打点

 止まらない。中日の新外国人スティーブン・モヤ外野手が、またもや3安打の猛打賞だ。22日、本拠地ナゴヤドームでの広島戦。初回に先制に繋がる中前安打を放つと、そこから怒涛の3安打で3戦連続のマルチ安打とし、「神様のおかげだよ。ただビックリしているよ。神様もビックリしていると思うな」と、連日の活躍でファンの心を掴んだ“モヤスマイル”を浮かべた。

 まず2回。先頭打者として打席に立つと、広島・先発の大瀬良から中前安打を放って、3試合連続安打。これがきっかけとなり、平田の適時二塁打、大野奨の適時三塁打と、2点先制に繋がった。3回には先頭の大島が左前安打で出塁。2死二塁からモヤが左前に運んだ打球をバティスタが後逸。大島が一気に本塁へと生還してリードを3点に広げた。

 6回の3打席目にも右前安打を放った。1軍初昇格となった20日に4安打3打点とすると、21日は来日初本塁打となる決勝ソロを含む2安打1打点。そして、この日の3安打と3戦連続のマルチ安打で2度目の猛打賞。1軍初昇格から3試合で13打数9安打1本塁打4打点、驚異の打率.692をマークしている。

「自分はしっかりボールを見て、コンタクトさせることだけを考えている。シンプルなこと。バッティングフォームは関係なく、神様の力が導いてくれるんだ。もちろんそれまでに準備は必要だけどね。学ぶことはたくさんあるし、集中しながら学んできた。それは今も続けているし、役に立っている。ストライクゾーンだったり、フォームだったり、相手が何を投げてくるか、野手がどこに守っていてどこに打てばいいか。でも、バッターボックスに立ったら、あとは神に任せて、自分は打てる球を待つだけさ」

 こう語り、再びスマイルを浮かべたモヤ。「チームが勝つその場にいられるのがうれしい」。その振る舞いには、真面目な性格が滲む。チームは広島を相手に同一カード3連勝を決めた。ビシエドの渡米によって、突如現れた救世主“モヤさま”。この男なくして、この3連勝はありえなかった。

(Full-Count編集部)

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