今、世界の若手監督がすごい!「新進気鋭の指導者」10名

『FourFourTwo』は14日、「まだあまり知られていない優秀な若手指導者10名」という記事を掲載した。

このところサッカーはどんどん戦術的なものとなっており、経験よりも知識の引き出しが重要視されるようになってきた。そのため様々な道を経て監督となる人物も増えている。その筆頭はホッフェンハイムのユリアン・ナゲルスマンだろうが、他にも多くの指導者が台頭しつつある。

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激動の時代を迎えたサッカー界、現在欧州で最も有望と思われる10名の若手監督とは?

ドメニコ・テデスコ(シャルケ04)

シャルケのサポーターは、昨年夏に新たな監督として32歳の青年を指名したことを信じられずにいただろう。

ドメニコ・テデスコはエルツゲビルゲ・アウエを下部リーグで残留に導いたが、ドイツのトップレベルで仕事をする準備ができているのか?

SDを務めているクリスティアン・ハイデルは、かつてマインツでユルゲン・クロップやトーマス・トゥヘルにチャンスを与えた人物だ。彼は今回も大胆にテデスコに賭け、それはうまく行った。

イタリアで生まれた青年監督は、ビジネスエンジニアリングの博士号を持ち、かつてはメルセデスの社員だった。ただ、その学位はもう必要ないかもしれない。

パブロ・マシン(ジローナ)

単純に、マシンはカタルーニャ地方の街の英雄である。

ジローナが2014年に3部を戦うことになったとき、マシンは革命的な変化をチームにもたらし、組織的で魅力的なサッカーをするための助けになった。

2015年、2016年にはプレーオフで失敗してしまったが、しかし最終的には昨年歴史上初めての1部昇格に成功した。

ジローナはリーガ・エスパニョーラでのデビューシーズンで素晴らしい戦いを楽しんでおり、上位を維持している。

マシンはまだ43歳という若さであり、ジローナがマンチェスター・シティと提携していることも彼のキャリアを傷つけはしないだろう。

最終的に、マシンが最高のクラブを率いることも期待できるだろう。

フロリアン・コフフェルト(ヴェルダー・ブレーメン)

ブレーメンは今季ブンデスリーガで残留を争う立場になるのではないかと見られていた。

そして、ファンも昨年10月にアレクサンダー・ヌーリ監督が解任されたとき、かなり悲観的な見方をしていた。

チームは勝利も希望も失っていたが、今はもう残留がほぼ決まりだ。直近の9試合で6勝を挙げており、後半戦ではベストチームの1つだ。

わずか35歳のコフフェルトは、プロサッカー選手としての経験は一度もない。ブレーメンの下部組織で10年前から指導してきた男だ。

彼は突如ブレーメンの救世主になった。そのチームはとても戦術的に優れている。様々な相手と戦い、そのたびに特別な驚きを与えている。

エリック・テン・ハーフ(アヤックス)

テン・ハーフが2017年12月にアヤックスの監督に招聘されたのは当然のことである。

この48歳の青年監督は、オランダの指導者の中で最も独創的な男であり、そして非正統的な人物でもある。彼のアイデアには様々な哲学が混在している。

かつてはトゥウェンテで激しいディフェンダーとして活躍した彼は、引退後PSVでルッテン監督のアシスタントを務めた。

その後ゴー・アヘッド・イーグルスをエールディビジに導き、そしてバイエルン・ミュンヘンのアカデミーへと移っていった。

そこでジョゼップ・グアルディオラと出会い、そしてマティアス・ザマーのマネージメントにも感銘を受けたという。

2015年に帰国したテン・ハーフはユトレヒトにグアルディオラのエッセンスを加え、2年の壮大なシーズンを過ごした。謙虚でカリスマ性がある彼は、今後数年で世界有数の監督になるだろう。

イヴァン・レコ(クラブ・ブルッヘ)

ベルギーで最も有名なチームの1つであるクラブ・ブルッヘのファンは、昨年夏にイヴァン・レコが監督に指名されたとき、おおよそ失望を見せていた。

確かにレコはブルッヘのためにプレーしてくれた英雄の一人であったが、監督としての未熟さから疑問を呈されていた。

しかし、彼を疑うことは間違いであった。レコがタッチラインに立ち始めてから、ブルッヘは突然繁栄し始めた。

ベルギーリーグで最高のサッカーを作り上げ、戦術的にも柔軟で、偉大なモチベーターでもあり、無限の自信を持つ野心的なコーチであることを証明した。

ミゲウ・カルドーゾ(リオ・アヴェ)

まるでルチアーノ・スパレッティのような風貌を持っている42歳のポルトガル人監督は、一切選手としての経歴を持っていない。

カルロス・カルヴァリャウ(現スウォンジー・シティ監督)のアシスタントとしてベレネンセスでキャリアをスタート。

その後ドミンゴス・パシエンシア(現ベレネンセス監督)の片腕として働いた後、シャフタール・ドネツクのU-21で監督に就任した。

そしてパウロ・フォンセカのアシスタントしてトップチームに昇格し、昨年帰国。リオ・アヴェをいきなり上位に導いている。

彼のポゼッションスタイルはポルトガルリーグで輝かしいプレーを見せている。大きなクラブですぐにチャンスを得るだろう。

ルイス・ピメンタ(ブロマポイカルナ)

ポルトガルには全くプロ選手としての経験がない監督が非常に多い。それは世界一の教育の賜物であるが、ピメンタもその一人だ。15歳からサッカーの監督を目指していたという。

ポルトガルとドイツのハーフで、ルクセンブルクで育った。それもあって7種類の言語を操ることができ、リスボンで運動学を、リヴァプールのジョン・ムーアズ大学でスポーツ心理学を修めたという異色の監督である。

そこでノルウェー人の友人を作った彼は、スカンジナビア半島に移住してサッカー監督としてのキャリアを始めた。

ノルウェー2部のコングスヴィンガーで昇格に成功し、カップ戦でも決勝に進出するサプライズを起こした。

そして今季、36歳の彼はスウェーデン1部に昇格したばかりのブロマポイカルナに招聘されている。

セルゲイ・セマク(FKウファ)

選手としてのキャリアでは、ロシアで最も尊敬された男の一人になることができたセマク。

代表チームのキャプテンを務め、EURO2008では準決勝進出に貢献。CSKAモスクワ、ルビン・カザン、ゼニトで5回のリーグタイトルを獲得した。

そして、彼は監督となった後も同じように名前を印象づけ始めた。ゼニトでルチアーノ・スパレッティ、ミルチェア・ルチェスク、レオニド・スルツキーを支え、代表ではファビオ・カペッロとも働いた。

2017年初頭からウファを率いた彼はクラブを残留に導き、傑出した結果を出している。

42歳の彼は現在ロベルト・マンチーニの後任としてゼニトに招聘されるのではないかと言われている。

アドルフ・ヒュッター(ヤングボーイズ)

第2次世界大戦の後に生まれた彼は、アドルフという名前でどんな経験をしたのかわからない。

しかし、彼はサッカー選手として、そしてサッカーの監督として、その名前を良いものにしてきた。

ヤングボーイズは1986年以来スイスリーグを制覇していないが、ついにバーゼルの壁を破ることに成功しそうだ。

2015年からヤングボーイズの指揮を執る彼は、クラブのビジョンに革命的な変化をもたらした。彼はブンデスリーガでもチャンスを得るべきだ。

クリストフ・ペリシエ(アミアン)

率直に言って、この52歳のフランス人監督は奇跡の仕事人である。

2014年に彼はリュゼナックというチームを率いた。居住者はわずか500人しかいない山間の村にある小さなクラブだ。

それを彼は2部リーグ昇格に成功させた…が、サッカー協会によってそれが認められず、リュゼナックは結局解散に追い込まれた。

しかしこの失望を乗り越えたペリシエは、アミアンを率いてリーグアン昇格を成し遂げた。

トップリーグでも魅力的で前向きなサッカーを見せており、多くの予想を裏切って残留に成功させる直前だ。

「弱者」ではないクラブを率いても成功できるのか?それが彼にとっての次の乗り越えるべきハードルになるだろう。

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