なでしこジャパン、アジア杯準決勝、高倉監督の見事な選手起用で中国に快勝!!

アジア杯準決勝、なでしこジャパンは中国と対戦しました。今回も元なでしこジャパンの丸山桂里奈さんに語っていただきます!

アジア杯グループリーグで、オーストラリアと引き分け2位になった、なでしこジャパンは、前回のベトナム大会と同様に、中国と準決勝を戦うことになった。勝って、連覇をかけた決勝に進みたいところだ。

スタメンは

GK池田

DF清水、熊谷、三宅、有吉

MF中島、宇津木、隅田、長谷川、トップ下に増矢

FW岩渕

注目は、GKの池田、センターバックの三宅が初出場で、逆に、阪口と鮫島は、想定されるオーストリアとの決勝戦に温存となる。キャプテンの熊谷と岩渕と全試合スタメンだ。システムは4-2-3-1。日テレが4人、神戸が4人とバランス良い構成だ。

前半5分、日本、左サイドでFK。中島が右足でファーサイドに入れるが、熊谷は相手に競り勝てず、クリアされてしまう

前半7分。左サイドで、長谷川がドリブル突破をはかり、パス。パスを受けた増矢が、ペナルティエリアの左からマイナス方向にパスを出す。宇津木がダイレクトでシュートを打つが、GKが正面でキャッチ。

日本がキックオフと同時に、前からプレスをかけ、相手のミスを誘い、セカンドボールも拾い、波状攻撃を繰り返す。ゲームの主導権を握りながら、決定的チャンスまでは作れない。

前半13分。中国の入れたクロスボールは、清水に当たって、左CKとなる。中国の蹴ったボールは、ゴール前で、押し込むことができず、池田が対応する。

前半16分。日本、左サイドから、岩渕がゴール前に、素早いライナー性のクロスボールを入れるが、勢いが強くて、ゴール前に走りこんだ増矢もボールに触れない。当たれば得点の素晴らしい攻撃だった。

前半35分。日本、ペナルティエリア外から、有吉が縦にスルーパスを出す。相手のDFに当たるが、増矢がこぼれ球を、ペナルティエリアの左からシュートを打つが、DFがブロックする。

前半38分。日本は、右サイドから岩渕が、ヒールパスで、前の中島につなぐ。中島は、更に、右サイドの増矢に縦パスを出す。増矢はぎりぎりで飛び出すが、オフサイドの判定を受ける。

前半39分、右サイドから、ボランチの隅田が縦パスを出す。パスを絶妙のトラップで前を向いた岩渕が、ドリブルから、得意のフェイントで、相手を左側にかわしたスペースに出て、ペナルティエリア中央から、左足でシュートを打ち、ゴール。日本1-0。

岩渕のファーストタッチのトラップが、そのまま左前に出る高い技術と、得意のまたいでのフェイントからの左足でのシュート。高度な技術の連続した、岩渕の光るプレーだ。

前半終了。日本のプレスと連携により、ゲームを作り、岩渕の高度な技術から生まれた先制点だった。

後半開始。選手交代はない。

後半4分。中国、ペナルティエリア外から、右にパスを出す。パスを受けた選手が、ペナルティエリア右から鋭いシュートを打つ。ゴールポスト左に当たって、ゴールラインから出る。

後半11分。日本、左コーナーキツク。中島が蹴った高いボールは、GKにキャッチされる。

後半になると、中国が積極的に前に出て、ゲームを作ろうとする。日本は安心と疲労から多少勢いに陰りがでる。

後半19分。中国、左サイドからクロスを上げる。ゴール前でフリーで、ヘディングシュートを打つが、GKの池田がキャッチする。

後半20分。日本、岩渕が中央から左でフリーの長谷川にパスを出す。パスを受けた長谷川は、トラップで相手をかわし、右足でシュートを打つが、右に外す。決定的なチャンスだった。

後半23分。日本は、中島に代えて、川澄を投入。右サイドに入り、追加点を狙う。

後半28分。日本は、更に、長谷川に代えて、横山を投入。更に、攻撃のスイッチを入れる。

後半40分。有吉のパスに、横山がフリーで受け、ドリブルでペナルティエリア内に入り、右足でミドルシュートを打つ。これがGKの届かない、右上に決まり、日本2-0中国。

横山は、長野パロセイロ時代から、ゴールを量産してきたが、左45度付近からのミドルシュートは、得意のレンジだ。

後半43分。日本、横山が打った強烈なシュートは、ゴール前の中国の選手の手に当たり、ハンドの判定が、PKを獲得。横山が自ら冷静に左に決めて、3-0でゲームを決める。

後半44分。中国、ペナルティエリア内でドリブルを図ろうとする選手を横山が倒して、PKを与える。中国が決めて、3-1。

後半は、中国が、前からボールを奪うようになったが、日本は、粘り強く守備をし、川澄、横山と投入して、打開を図る。途中交代の横山が、ミドルシュートと高度な技術をみせる。

アジア大会の過密な日程の中、高倉監督の対戦相手にあわせた、スタメン起用、途中交代等の采配が、とても光っている。決勝戦では、フィジカルの強いオーストラリアと2大会連続で対決する。日本は、フィジカルが強く、オーストラリア戦で、貴重なゴールをあげた阪口と鮫島を温存して、この中国に快勝した意味は本当に大きい。

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