普代産業、建築用免震ベースプレートを海外で初受注 40基分、装置一式の施工まで

 普代産業(本社・東京都中央区京橋、社長・熊谷儀七氏)は、南米の著名物件向けに「免震ベースプレート(BP)」40基分を受注した。同社は免震装置用部材である免震BPを製作するほか、装置一式の施工まで一貫して手掛ける。国内向けはこれまでにも全国各地で数多くの受注・製作・施工実績を重ねているが、海外向けは今回が初めて。6月中をめどに現地に赴き施工を行う予定だ。

 同社の免震事業部では民間、公共を問わず主に免震構造建築物への各種装置取付工事を行う。また、その重要部材となる「免震BP」を静岡免震工場(富士宮市内房)で製作。「部材製作から現地での施工までの一貫体制」を整えている。

 これまで国公立病院をはじめとする医療センターのほか消防署、大学などの教育施設、製造業大手の工場・研究棟、大型物流センターといった著名物件向けも数多く手掛け、これら実績が評価されて今回、同社としては初めて海外における免震構造建物の製作施工業者に指名された。

 対象となる南米著名物件は免震構造での建て替えが決まっており、装置メーカー大手の「積層ゴム支承」タイプが採用された。免震BPは、積層されたゴムを挟む格好で上下部に取り付けられる重要部材である。

 今月上旬に静岡免震工場でゼネコン、設計事務所ら立ち合いのもと免震BPの製品検査が完了。今月下旬には横浜港から現地に向けて出荷する。5月に現地での状況調査を行った上で6月に実際の現場施工に入る予定だ。その際、同社から5~6人の施工スタッフを現地に派遣することも決まっている。

 同社は免震事業のほか、厚板や薄板および土木用敷板やH形鋼の販売、建材向け切板加工、ビルトH形鋼(BH)製作、太陽光発電用パネル架台部材のユニットワーカー加工なども手掛ける。

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