GW予約 長崎県内好調 施設新装、世界遺産…集客増も

 28日から始まるゴールデンウイーク(GW)。長崎県内の行楽地も受け入れ準備が進んでいる。リニューアルや新アトラクションの導入をPRする施設のほか、世界遺産を弾みに客数アップを狙う観光地もあり、集客増に期待がかかる。
 1日のリニューアルオープン後、初めての大型連休を迎える「i+Land nagasaki」(長崎市伊王島町1丁目)。GW中は平日も含めてほぼ満室で、日帰り客の増加も見込む。目玉となるのが、ファンタジーの世界を疑似体験できる国内初登場の夜のアトラクション「アイランドルミナ」。担当者は「日中のイベントも含めて、一日中楽しんでほしい」と話す。
 佐世保市のハウステンボス(HTB)は人気アニメ「ドラえもん」のスタンプラリーを開催するなど、ファミリー層向けの企画を展開。昨年並みの約12万人の集客を見込む。
 世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」の構成資産である端島(軍艦島)向けのクルーズも引き続き好調だ。運航する軍艦島コンシェルジュ(長崎市)では28日からほぼ満席状態で、特に5月3日以降はすべて満席。「旧グラバー住宅」があるグラバー園(長崎市)も、昨年の約1割増の5万人の集客を目指す。
 今夏の世界文化遺産登録を目指す「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の誘客効果も期待される。五島市観光協会によると、久賀島と奈留島の構成資産を巡る日帰りツアーはほぼ満席。土日祝日にワンコインで原城跡(南島原市)を案内しているグループは、国際記念物遺跡会議(イコモス)の登録勧告が月内にも出た場合、5月1、2日の実施も検討しているという。
 期間中は県内各地で多彩なイベントが開かれる=表参照=。このうち昨年、過去最多の約32万2千人が来場した東彼波佐見町の「波佐見陶器まつり」(4月29日~5月5日)は、さらなる呼び込みを図る。
 観光の追い風を受けて、宿泊施設も好調だ。ANAクラウンプラザホテル長崎グラバーヒル(長崎市)では昨年を上回る予約状況で、すでに満室の日もあるという。雲仙市の雲仙温泉街でも5月1、2日の平日を除き、ほぼ満室。特に6日に閉館する雲仙富貴屋では、別れを惜しむ客などでフル稼働状態が続いている。
 交通機関も混雑しそうだ。全日本空輸長崎支社によると、長崎-羽田線の予約数は前年同期を10%以上上回る。平日も堅調に伸びており、同支社は「働き方改革の推進で平日でも積極的に休む傾向が出てきている効果ではないか」とみている。JR九州でも長崎線の予約数が前年比8%増。上り(福岡方面)のピークは4月28日と5月3日、下りは5月5日の見通し。

GW期間中の長崎県内の主なイベント

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