ロハスが先制弾 マーリンズが制球難のカーショウを撃破

【マーリンズ8-6ドジャース】@ドジャー・スタジアム

ナ・リーグ東部地区の最下位に沈むマーリンズに対して、ドジャースは大黒柱のクレイトン・カーショウが先発。よほどのひねくれ者でない限り、ドジャースの勝利を予想しただろう。しかし、この日のカーショウは5イニングで6つの四球を与えるなど、かつてないほどに制球に苦しみ、不安定なピッチングに終始。マーリンズはカーショウからもらった再三のチャンスを生かせずにいたが、5回表二死一、二塁のチャンスでミゲル・ロハスが強烈な一撃をお見舞いした。

5回表二死走者なしからジャスティン・ボーアとキャメロン・メイビンが四球を選び、マーリンズは一、二塁のチャンスを迎えた。ここで打席に入ったロハスが初球のフォーシームを振り抜くと、打球は左翼ポールを直撃。誰もが予想しなかった3号先制スリーランとなった。ロハスはカーショウがキャリア唯一のノーヒッターを達成した試合(2014年6月18日のロッキーズ戦)で三塁を守っていた選手。「あれは僕にとって特別な日だよ。偉大な投手の唯一のノーヒッターに貢献できたんだからね」とロハスは当時を振り返ったが、その「偉大な投手」から一発を放ち、チームに待望の先制点をもたらした。

マーリンズ先発のトレバー・リチャーズは、この試合が通算5度目の先発登板。カーショウとの投げ合いについて「できるだけ長くこの時間を楽しもうと思っていた」と語ったが、5回途中まで100球を投げて被安打1、奪三振10、無失点という素晴らしいピッチングを披露した。球数が100球に達したため、5イニングを投げ切ることはできなかったものの、勝利投手に値する見事なピッチング。マーリンズは2番手として3イニングを投げたメランディ・ゴンザレスがメジャー初勝利をマークし、3番手の田澤純一は打者1人を抑えて今季初ホールドを記録した。

「サイ・ヤング賞やMVPを獲得した投手と対戦する機会はそれほど多くない。若手選手たちにとって良い経験になったと思うよ。今日の試合は彼らにとって大きな自信になったんじゃないかな」とロハス。マーリンズが再建を終えたとき、カーショウを撃破した今日の試合がターニングポイントとして語られることになるかもしれない。

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