パイロットとCAの恋愛は本当にドラマみたい!?
制服を着た彼が花束を持って空港で待っていて、気をつけてフライトへ行ってきてね!とお別れしたり、フライト後、彼女が待つレストランに制服を着たまま登場したり。
パイロットとCAの恋愛といえばこういうイメージがある方も多いのでは?
筆者もCAになる前はそんな夢を抱いている一人でした。
そんなある日、運命の人になるであろう人に出会いました。
彼はパイロットです。
ここでは、私自身の経験をもとに、パイロットとキャビンアテンダントの恋愛事情の本当のところをお話します。
やっぱり二人とも飛行機が大好き!
仕事の関係で空港の近くに住まなければいけないので、デートする場所には必ず空港が挙げられます。
滑走路が見えるカフェでロマンティックな会話を、と言いたいところですが、現実は違います!
「今着陸したのはトリプルセブン(ボーイング777)だね。」
「あ、サン ニ ゼロ(エアバス320)だね」
「見て!あれは何の飛行機かわかる!?」
と、ロマンティックとは程遠く、本気の飛行機当てクイズが始まりますが、私はこのクイズに勝ったことがありません。
なぜなら、パイロットである彼の視力が非常に良いからです。
遠くから着陸してくる飛行機が米粒のように小さくても、私より先に飛行機のロゴ、色、エンジンの数、翼の形が見えて、航空会社と機種がすぐにわかるのです。
そんな空港デートが楽しくなるアプリも!
フライトレーダーというアプリはご存知ですか?
このアプリを使うと目の前にある飛行機や、頭上を通り過ぎる飛行機がどの機種でどこへフライトしているのか、どこから来たのか、どの高度を飛んでいるのか、などなどほとんどの情報がわかります。
あなたの彼がパイロットでなくても、空港でデートする機会があればぜひ使ってみてください。
いつもと違うデートが楽しめるかもしれません。
家でパイロットの彼を待っていても、彼がどこを飛んでいて、いつ着陸したのかリアルタイムでわかってしまいます。
嘘はつけませんよ。
友人が集まると飛行機の話ばかり
パイロットの友人同士が集まると、朝から晩まで飛行機の話をしています。
女子会のパイロット編のようなものでしょうか。
最新の航空ニュース、インシデント、訓練情報などを交換します。
そして話は盛り上がり、技術的な話になると私もさっぱりわかりません。
こんな時はCA持前の愛嬌で、ニコニコ笑顔で話を聞いてあげるのが愛ですよね。
訓練の前は勉強漬け
パイロットは定期的(約6ヶ月おき)に訓練やテストがあります。
お客様の安全を背負っているパイロットの試験はとても厳しいものです。
訓練やテストの前は彼の世界に入ってしまい、呪文のように暗記事項を唱えています。
私のことはほったらかしで、彼の頭の中は飛行機のことだけです。
彼いわく、「私の心の仕組みよりも飛行機の仕組みの方がわかりやすい」とのことです。
また、定期的にある健康診断の前も慎重です。
健康診断で問題があるとパイロットである資格が無くなってしまう為、日頃から健康に気を遣っています。
パイロットもCAも時差のある長時間のフライトをしたり、朝も夜も関係なく働く為、自己管理をお互いしっかりしています。
そのため、お互い不規則な生活に対応できるのです。
機内の会話はお互いプロ目線!?
いつも働いている”職場=飛行機”に休暇でお客様として乗る日は、一人旅のお子様並みに2人でわくわくします。
CAである私はチェックイン前から席選びを慎重にします。
搭乗後、パイロットの彼はコックピットの様子を確認します。
2人とも席について機内安全設備のビデオが流れると、パイロットの彼は案内ビデオを真剣に見ます。
非常口がどこがしっかり目視確認しています。
いつも安全設備のビデオを見て、聞いて、デモンストレーションしている私に、「しっかり見なければいけないよ!」と彼に注意されます。
離陸後、CAが忙しそうにしているときに、彼が何かを頼もうとしていると、「今、みんな忙しいから頼まないでよ!」とついつい言ってしまいます。
もしかすると働いているそのCAは同僚の先輩かもしれませんからね。
繰り広げられているのは、思った以上にマニアックな会話ばかりなのです。
制服を着ると2割り増し!?
CA同様、パイロットにも各航空会社、素敵な制服がありますね。
身だしなみはとても大切です。
「安全にフライトをしてね」という気持ちを込めながらアイロンをかけて、しわ一つない制服とピカピカの靴を用意して仕事に行く準備を手伝います。
パイロットの彼をお持ちの方は「分かる分かる!」と思わず頷いてしまうかもしれませんが、制服を着るとかっこよく見えますね。
まさに制服マジックです。
私服になったとたん、「あれっ!?」と思うことがあるかもしれません。
以上、パイロットとCAの恋愛事情をご紹介しました。
「ドラマで見ていた印象とだいぶ違った!」という方も多いのではないでしょうか。
航空会社に勤めるパイロットとCAは何百人、何千人といるので同じ会社に勤めていても同じクルーとフライトする機会は2度とないこともあるのです。
パイロットとCA、男女の出会いに限らず、空港や飛行機内は出会いや別れがたくさんある不思議な場所ですね。