〔薩摩硫黄島〕噴火の可能性下がる 噴火警戒レベル1(活火山であることに留意)へ引下げ(4/27)

27日14:00、福岡管区気象台・鹿児島地方気象台は、鹿児島県三島村の薩摩硫黄島について、火口周辺に影響を及ぼす噴火の兆候は認められなくなったとして、噴火警戒レベルをレベル2(火口周辺規制)からレベル1(活火山であることに留意)へ引下げる「噴火予報」を発表しました。
薩摩硫黄島では火山性地震が急増したとして、3月19日に噴火警戒レベルを2に引き上げていましたが、3月19日及び22日に93回発生した後は減少し、日回数は概ね10回以下で経過しています。また、3月16日に振幅が小さく継続時間が短い火山性微動が発生しましたが、その後は観測されていません。GNSS連続観測などその他の観測データでも、火山活動に伴う特段の変化は認められませんでした。
なお、活火山であることから、火口内では火山灰等が噴出する可能性があるほか、火口付近では火山ガスに注意するとともに、地元自治体等が行う立入規制等に留意するよう呼びかけています。

◆薩摩硫黄島 近年の火山活動
<1996年>
・10月、山頂火口南東部の道路上に北東-南西方向開口性割れ目を確認。
<1997年>
・火口底部に直径約20mの急傾斜の火孔を確認。
<1998年>
・4月以降、体に感じない微小な火山性地震が急増、1日100回を超える日も。
・5月初旬、現地調査で火口周辺に厚さ5mm程度の火山灰が堆積しているのを確認。水蒸気噴火発生と推測。

・以後、2004年にかけて時々噴火が発生し、集落への降灰を確認。

<2007年>
・12/01 噴火警報発表開始、火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)

<2012年>
・11/29 噴火警戒レベルを1(平常/活火山であることに留意)に引下げ。
<2013年>
・06/03 5日にかけ、ごく小規模な噴火。
・06/04 噴火警戒レベル2(火口周辺規制)発表。
・07/10 噴火警戒レベル1(平常/活火山であることに留意)引下げ。

<2017年>
・01/01 体に感じない振幅の小さな火山性地震が増加。
・01/05 噴火警戒レベル2(火口周辺規制)発表。
・02/05 火山性地震は1日10回未満に減少。
・02/24 噴火警戒レベル1(活火山であることに留意)引下げ。

・07/01 2015年7月以来となる火山性微動を観測。

<2018年>
・03/16 火山性微動を観測。
・03/19 03:00頃から、振幅の小さな火山性地震が増加。噴火警戒レベル2(火口周辺規制)発表。
・04/27 噴火警戒レベル1(活火山であることに留意)引下げ。

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