FIA F2第2戦アゼルバイジャン レース1:アルボンがポール・トゥ・ウイン。牧野が初入賞を果たす

 2018年FIA F2第2戦アゼルバイジャンのレース1が4月28日に開催され、アレキサンダー・アルボン(ダムス)がポール・トゥ・ウイン。日本の福住仁嶺(アーデン)は13位、牧野任祐(ロシアンタイム)は9位だった。

 レース1の周回数は29周。ミディアムタイヤとスーパーソフトタイヤの2種類のタイヤ使用義務があり、最低1回のピットストップが義務付けられている。 

 2番手スタートのランド・ノリスと12番手スタートの牧野はフォーメーションラップ開始時にエンジンストールしてしまい、ピットスタートを強いられることとなった。

 ホールショットを奪ったのは3番手スタートのジョージ・ラッセル(ART)。抜群のスタートを決め、ポールポジションのアルボンを1コーナーで抜いてみせる。しかし、アルボンは3コーナー後のバックストレートでラッセルを交わし、オープニングラップをトップで終える。

 1周目の16コーナーでルカ・ギオット(カンポス)がスピンし壁に接触、このアクシデントによりセーフティカー(SC)が導入される。ピットスタートの牧野は、14番手までポジションを回復していた。

 5周目にレースがリスタート。大きな混乱はないなか、福住は10番手から2つポジションを上げ8番手につけた。

 6周目、トップのアルボンに抑えられペースの上がらない2番手のラッセルはアンダーカットを狙いピットインを敢行する。この作戦が功を奏し、ラッセルはトップに浮上。ファステストラップを連発しながら後続を突き放しにかかる。

 アルボンはピット作業に手間取りタイムロス、ニック・デ・フリース(プレマ)が2番手につけた。

 福住はピット戦略がピタリとはまり、6番手を走行していた。しかし14周目、アルテム・マルケロフ(ロシアンタイム)に交わされ7番手に後退したのを皮切りに、16周目の1コーナーでセルジオ・セッテ・カマラ(カーリン)に、18周目のバックストレートでノリス、ニコラス・ラティフィ(ダムス)に次々と交わされ10番手に後退した。

 その直後、ロイ・ニッサニー(カンポス)がクラッシュし、このレース2度目のSCが導入された。これをチャンスとみた福住とサンティーノ・フェルッチ(トライデント)はタイヤ交換を実施。しかし福住はコース復帰に手間取り隊列に合流できず、タイヤ交換のチャンスを活かすことはできなかった。

 残り9周を残しレース再開。ドラマは1コーナーで起きた。トップのラッセルと2番手デ・フリースが絡みオーバーシュートしてしまう。その間隙を縫いアントニオ・フォコ(チャロウズ)がトップに浮上、2番手にアルボンがつけた。盤石の体制を築いていたラッセルは、最後尾までポジションを落としてしまった。

 25周目の1コーナーで、アルボンがフォコをパス、トップに返り咲いてみせた。アルボンはそのまま逃げきりトップチェッカー。FIA F2初優勝を飾った。

 2位にエイトケン、3位にはフォコがつけた。4位にセッテ・カマラ、5位には最後尾スタートのラティフィが入った。ピットスタートを強いられた牧野は9位入賞し2ポイント獲得。福住は完走ドライバー中最下位の13位フィニッシュだった。

 レース2は日本時間4月29日(日)、18:10から行われる。

Pos No Driver Team Time/Gap

1 5 A.アルボン ダムス 1h03’41.627

2 7 J.エイトケン ART 1.992

3 21 A.フォコ チャロウズ 2.958

4 18 S.セッテ・カマラ カーリン 5.846

5 6 N.ラティフィ ダムス 7.099

6 19 L.ノリス カーリン 7.612

7 10 R.ボシュング MPモータースポーツ 12.698

8 9 R.メリ MPモータースポーツ 14.324

9 2 牧野任祐 ロシアンタイム 15.619

10 3 S.ゲラエル プレマ・レーシング 20.826

11 17 S.フェルッチ トライデント 45.72

12 8 G.ラッセル ART 59.009

13 12 福住仁嶺 アーデン 1’55.517

NC 4 N.デ・フリース プレマ・レーシング DNF

NC 1 A.マルケロフ ロシアンタイム DNF

NC 15 R.ニッサニー カンポス DNF

NC 16 A.マイニ トライデント DNF

NC 11 M.ギュンター アーデン DNF

NC 14 L.ギオット カンポス DNF

NC 20 L.デルトラズ チャロウズ DNF

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