地元の野菜「マルシェ」でおいしく 藤沢で販売

 藤沢市内の新規就農者が新鮮な有機野菜などの農産物を販売するマルシェが28日、藤沢駅北口前の歩行者道「サンパレット」で開かれた。新規就農者の販路開拓や地産地消のPRが目的で、初めての試み。主婦や親子連れが地元で取れた旬の野菜を手に取り、買い物を楽しんでいた。

 出店したのは、就農者らでつくる「市新規参入者連絡会」の6店舗。市は2017年度から、遊休荒廃農地に悩む地主と、農地を確保したい就農者をマッチングし、都市農業を活性化する事業に取り組んでおり、同会とまちづくりパートナーシップを結んでいる。

 店頭には、化学肥料や農薬を使わない有機野菜、無農薬野菜を中心に、同事業などを通じて収穫したばかりの農産物がずらり。市内在住の主婦(43)は「手に持ったら、すごくみずみずしい感じがした。次の開催日が分かったらまた来たい」と話していた。

 14年に就農した柿右衛門農園(同市打戻)の柿田祥誉さん(34)は「直前に取ってきたばかり」という、ルッコラや水菜などを詰め合わせたサラダセットや、サニーレタス、ねぎ坊主など露地栽培の有機野菜を並べた。

 柿田さんは「意外と近くで栽培しているのに、知らない人が多い。こうした場で農家と直接つながり、鮮度のよい、おいしい野菜を食べてもらえれば」と期待していた。

 マルシェは、藤沢商工会議所などの実行委員会が主催。毎月の定期開催も検討しているという。

大勢の買い物客でにぎわった新規就農者のマルシェ=藤沢駅北口

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