焼き物じっくり品定め 波佐見陶器まつり

 長崎県内最大の陶磁器イベント「波佐見陶器まつり」が29日、東彼波佐見町井石郷のやきもの公園一帯で始まり、県内外からの焼き物ファンでにぎわいを見せている。5月5日まで。
 今年で60回目。波佐見焼は近年、洗練されたデザインや機能性から若い世代の知名度も高まり、昨年の陶器まつりには過去最多の約32万2000人が来場した。
 主会場の同公園を中心に約150の窯元や商社が出店し、器などを割安で販売。詰め掛けた来場者が、じっくりと品定めする姿が見られた。友人と初めて訪れたという熊本市の会社員、佐藤理恵さん(29)は「かわいい器が多くて迷う」と話していた。
 同公園では国の研究機関、情報通信研究機構が、波佐見焼の制作工程や歴史を360度のVR(仮想現実)映像で視聴できる「バーチャル体験学習」のブースを開設。30日午後4時まで無料で体験できる。
 まつり60年を記念し、2月に東京ドームで開かれた「テーブルウェア・フェスティバル」に出展した器の「里帰り展」や町内の陶芸家の新作展も開かれている。

焼き物ファンでにぎわう波佐見陶器まつり=波佐見町

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