新芽を一つ一つ丁寧に 世知原茶の手摘み、160人が参加 佐世保・前田製茶茶園

 長崎県佐世保市の特産品、世知原茶の手摘みが4月30日、世知原町の前田製茶茶園であり、地元住民や市民ボランティアなど約160人が丁寧に新芽を摘み取り汗を流した。
 夏に静岡県で開かれる全国茶品評会で日本一を目指すための取り組み。手摘みは機械に比べて人手と手間がかかるが、良質な新芽だけを集められるため、香りが高くうま味が凝縮した茶を作ることができる。
 参加者らは早朝から茶畑に集合。葉が開いていない芽の部分と周囲の2枚の葉を一緒に摘み取る「一芯二葉」の方法で茶葉を一つ一つ集め、計約70キロを収穫した。
 父親と参加した市立赤崎小4年の田川佳菜乃さん(9)は「無心で作業をするのが楽しい。甘いお茶になってほしい」と笑顔。前田製茶の前田秀樹社長(57)は「たくさんの人に参加してもらいありがたい。小さな産地だが良いお茶を作りPRしていきたい」と意気込んだ。

新芽を丁寧に摘んでいく参加者ら=佐世保市、前田製茶茶園

© 株式会社長崎新聞社