ドジャースに大打撃 シーガーがトミー・ジョン手術で今季絶望

ドジャースの正遊撃手、コリー・シーガーが右肘のトミー・ジョン手術を受けることになり、今季の残りを欠場することが確実となった。ファーハン・ザイディGMは、来年の今頃ないしそれより早い時期にシーガーが戦列復帰できると事態を楽観的に捉えているという。

昨季終盤戦から右肘の痛みに悩まされていたシーガーは、手術を回避できるように靱帯やその周辺の筋肉の強化に取り組んできた。しかし、週末の試合で痛みを伴うスローイングが2度もあり、MRI検査を受けた結果、トミー・ジョン手術を受けるという決断に至ったようだ。

過去2シーズン、ドジャースの不動の正遊撃手として活躍してきたシーガーだが、「肘の状態がわからないままでいるより、結論に至ることができてよかった」と今回の事態を前向きに捉えている。今季はここまで26試合に出場して打率.267、2本塁打、13打点、OPS.744と物足りない成績に終わっているが、不安を抱える右肘がパフォーマンスに悪影響を及ぼしていたことは間違いないだろう。

デーブ・ロバーツ監督はシーガー離脱に伴い、正中堅手のクリス・テイラーを従来のポジションである遊撃に戻す意向であることを明らかにした。遊撃を守れる選手としては左腕に強いエンリケ・ヘルナンデスも控えているが、ロバーツはヘルナンデスを引き続き複数ポジションを守れるプラトーン要員として起用したい意向。ヘルナンデスは左打者と併用されながら、二塁や外野を守ることになりそうだ。また、ドジャースはシーガーの故障者リスト入りに伴い、AAA級オクラホマシティから内野手のブレイビック・バレーラを昇格させている。

シーガーは過去2シーズンでWAR13.3(FanGraphs版)をマーク。これはマイク・トラウト(エンゼルス)、ムーキー・ベッツ(レッドソックス)、ホゼ・アルトゥーベ(アストロズ)、クリス・ブライアント(カブス)というスーパースターたちに次いで、メジャーリーグの全野手で5番目の数字である。地区6連覇を目指すドジャースは、スター遊撃手の長期欠場という試練を乗り越え、無事に地区優勝を果たすことができるのか。ドジャースのチーム力が試されることになりそうだ。

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