森の里鯉のぼり 青空泳いで30年 住民の力で地域風物詩に 厚木市

若宮公園の鯉のぼり

 厚木市森の里で5月3日(木・祝)に行われる、鯉のぼりまつりが今年で節目の30回目を迎える。まつりとともに、若宮公園(森の里)を横断するように揚げられる170m、約150匹の鯉のぼりは、地域住民の力で、多くの人が見物に来る風物詩となった。

 鯉のぼりまつりは、森の里地区自治会連絡協議会、森の里まつり世話人会、実行委員会が中心となって開催されている。地域住民や企業が協力して、昭和から平成に変わった1989年にスタート。「平成になり、家族で楽しめて、記念に残るようなイベントをやりたい」という地元の声で始まった。森の里ではすでに夏祭り、クリスマスイベントがあったので「家族が集まるゴールデンウィークに」と5月3日に開催され、今に至る。

 まつりに合わせて毎年揚げている公園の鯉のぼりは、住民から譲り受けたもの。実行委員長の新郷道人さんは「七沢の森林組合の助言で、鯉のぼりは、山から材木を下ろすのに使う太さ9mm、長さ270mのワイヤーで揚げている」と話す。また、「細田川(調整池)の上に鯉のぼりを揚げるから、県の許可が必要で、手続きは大変だったよ」と振り返る。

 鯉のぼりの手入れも地域住民が行う。「多い時は200匹は揚げていたけど、絡まるから今年は150匹くらい」と新郷さん。絡まった鯉のぼりは、毎朝8時半から住民が手作業で直している。

 まつりは5月3日の午前10時から。鼓笛隊などのステージのほか、ゲーム大会、凧づくり体験などを楽しめる。雨天の場合は森の里公民館にて。また、公園の鯉のぼりは5日(土)午後3時頃まで見物できる。大会会長の神保忠男さんは「子どもたちに喜んでもらいたい」と話す。問合せは同公民館【電話】046・250・5262へ。

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