相模国府祭 六社参集し「豊穣祈願」 大神輿約150年ぶり一堂に 平塚市

各神社六基の大神輿が渡御する

 相模国の六社が参集する相模国府祭(さがみこうのまち)が5月5日(土)、大磯町で開催される。県無形民俗文化財に指定されている祭りで、今年は天皇陛下即位三十年奉祝記念として、六社の大神輿が約150年ぶりに集結する。

 相模国府祭の歴史は奈良・平安時代まで遡り、相模国の行政長にあたる国司が天下泰平と五穀豊穣を祈ったのが始まりといわれる。総社の六所神社(大磯町)、寒川神社(寒川町)、川勾神社(二宮町)、比々多神社(伊勢原市)、前鳥神社と平塚八幡宮(平塚市)の六社が集い、大磯町国府本郷の神揃山や馬場公園などで様々な神事を行う。

 見どころは、相武(さがむ)と磯長(しなが)が合併して相模国が成立した際に起きた論争を儀式化した「座問答」。一之宮の座を争った様子を虎の皮を用いて表現し、比々多神社の宮司が仲裁に入り、「いずれ明年まで」という言葉で解決するやり取りが恒例となっている。

 馬場公園では総社逢親場祭典で「鷺の舞」が奉納されるほか、天皇陛下即位三十年奉祝記念事業として六社の大神輿が一堂に揃う「合同渡御」を実施。白木神輿の先導で各社の大神輿が渡御する。

 主な行事の開始時刻と会場は次のとおり。▽総社御大祭=午前9時30分(六所神社)▽五社祭典=11時(神揃山)▽座問答=正午(神揃山)▽総社宮立=午後0時50分(六所神社)▽五社山下り=午後1時20分(神揃山)▽総社逢親場祭典=1時30分(馬場公園)▽五社還御=3時30分(馬場公園)

 各会場にはJR大磯駅または二宮駅からバスを利用。「大磯プリンスホテル入口」「国府新宿」下車。午前9時から午後6時まで周辺道路で交通規制が行われる。

 問い合わせは大磯町観光協会【電話】0463・61・3300。

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