マダニ感染注意を 長崎県「長袖や靴で肌覆って」

 屋外での活動機会が増えるゴールデンウイークに合わせ、長崎県はマダニによる感染症に注意を呼び掛けている。長崎県内では今年1月から4月末までに、マダニが媒介する日本紅斑熱に3人が感染しており、長崎県医療政策課は「マダニにかまれないようにすることが何より大事」と話す。
 マダニによる感染症は、発熱と発疹の症状が出る日本紅斑熱と、発熱や嘔吐(おうと)などの症状の重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の2種類。治療薬がある日本紅斑熱に対してSFTSは治療法が確立しておらず、重症化すると死亡する恐れがある。SFTSが国内で感染症に指定された2013年以降、長崎県内では22人が感染している。
 同課によると、マダニは気温が高くなる4~10月が活動期。ハイキングなどで野山や草むらで活動する際は、長袖の服を着用するほか足を完全に覆う靴を履くなどして、マダニにかまれないようにすると予防効果が高い。万が一マダニにかまれた場合は、無理に引き抜かずに皮膚科などの医療機関を受診する必要がある。

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