小田原城を拠点に5代、約100年にわたり栄華を極めた戦国大名・後北条氏をしのぶ「第54回小田原北條五代祭り」が3日、小田原城址公園(神奈川県小田原市城内)と小田原駅周辺で開かれた。同市観光協会の主催。初代早雲役を小田原ふるさと大使で俳優の合田雅吏さん(48)が、4代氏政役を俳優の高嶋政伸さん(51)がそれぞれ務め、約22万人(主催者発表)が訪れた。
今年は、北条氏の祖である早雲が家督を2代氏綱に譲り本城としてまちが開かれ500年の節目に当たることから、「小田原開府500年記念」と銘打って開催。老朽化していた住吉橋も架け替えられた。
メインのパレードは、「皆の者、いざ出陣じゃあ、エイ、エイ、オー」の号令で開始。武者隊約800人をはじめ、川崎市消防音楽隊、津久井衆甲冑(かっちゅう)隊(相模原市緑区)など計14市町の関係者や首長らもパレードに加わり、総勢約1700人が最長約2・7キロにわたって練り歩いて華やかな戦国絵巻を繰り広げた。
3代氏康役は公募で市内在住の奥田辰之さん(51)が選ばれ、沿道にあふれる観衆からの声援に手を振って応えていた。
2回目の参加となった高嶋さんは「声援も温かくハッピーな気持ち。8カ月の息子に来年は父親の勇姿を見せたい」と語り、5回目の大役を終えた合田さんは「沿道の声援が年々大きくなるのを肌で感じる」と話していた。