【MLB】大谷翔平、月間最優秀新人受賞 「投打合わせ技」は制定18年目で初の“偉業”

エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

2001年に制定された同賞、初の受賞者はイチロー&プホルス

 メジャーリーグ機構(MLB)は、4月のアメリカン・リーグの最優秀新人(Rookies of the Month)に、エンゼルスの大谷翔平を選出した。

 この賞は月間で最も活躍した新人王資格のある選手(前年まで打数130以内の打者、投球回50イニング以内の投手、かつ25人ロースター在籍期間が45日以内)に与えられる。投手、打者の区別はなく、1人だけに授与される。

 大谷の4月の成績(3月の試合含む)は打者としては12試合44打数15安打4本塁打12打点0盗塁、打率.341、投手としては4試合2勝1敗、20回1/3で26奪三振、防御率4.43。これまでは、投手、打者いずれかの成績による受賞だった。投打での「合わせ技」受賞はもちろん初めてだ。

 なお、ナショナル・リーグはサンディエゴ・パドレスの三塁手クリスチャン・ビラヌエバが、22試合74打数25安打8本塁打19打点1盗塁、打率.338で受賞した。

 月間最優秀新人は2001年に制定された。2001年4月、第1回の受賞者はアメリカン・リーグがマリナーズのイチロー、ナショナル・リーグがカージナルスのアルバート・プホルス(現エンゼルス)だった。

イチローの5度受賞はトラウト&ジャッジを上回る最多記録

 以後の日本人選手の受賞は今回の大谷を含め6人、延べ10回。

2001年4月 ア・リーグ イチロー(マリナーズ)
25試合2本塁打11打点、打率.336

2001年5月 ア・リーグ イチロー(マリナーズ)
27試合0本塁打14打点、打率.379

2001年6月 ア・リーグ イチロー(マリナーズ)
25試合1本塁打11打点、打率.330

2001年8月 ア・リーグ イチロー(マリナーズ)
28試合0本塁打17打点、打率.429

2001年9月 ア・リーグ イチロー(マリナーズ)
25試合2本塁打4打点、打率.349

2002年4月 ナ・リーグ 石井一久(ドジャース)
5試合5勝0敗34奪三振、防御率3.03

2003年6月 ア・リーグ 松井秀喜(ヤンキース)
27試合6本塁打29打点、打率.394

2007年4月 ア・リーグ 岡島秀樹(レッドソックス) 
12試合0勝0敗1セーブ5ホールド17奪三振、防御率0.71

2012年4月 ア・リーグ ダルビッシュ有(レンジャーズ)
5試合4勝0敗33奪三振、防御率2.18

2018年4月 ア・リーグ 大谷翔平(エンゼルス)
12試合4本塁打12打点、打率.341
4試合2勝1敗26奪三振、防御率4.43

 最優秀新人は4月から9月まで、年に6回制定される。2001年のイチローは、7月の受賞をCCサバシア(インディアンス、現ヤンキース)に奪われただけで、5回受賞した。これは、2012年のマイク・トラウト(エンゼルス)の4回、2017年のアーロン・ジャッジ(ヤンキース)の4回を抜く最多受賞だ。

 なお、2009年9月には現巨人のケイシー・マギー(当時ブリュワーズ)、2015年4月には同じく現巨人のアレックス・ゲレーロ(当時ドジャース)が受賞している。

 月間最優秀新人はあと5回、受賞のチャンスがある。イチローの記録に迫ることができるだろうか。

(Full-Count編集部)

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