ひらつかビーチパーク運営一新 安全に海親しんで

 海岸でのスポーツやレジャーなどが通年で楽しめる「湘南ベルマーレひらつかビーチパーク」(神奈川県平塚市高浜台)の指定管理者が、2018年度から変更になった。ライフセーバーらの派遣業務を担う企業などで組織する「平塚海岸魅力促進共同事業体」で、期間は22年度末までの5カ年。毎週末と祝日に救急救命士1人を配置し安全により重点を置くほか、施設利用者のアップも目指す。

 共同事業体を構成しているのは、登録しているライフセーバーや民間の救急救命士、医師らをイベントなどに派遣、救護事業を担う「ピースフル」(相模原市中央区)のほか、NPO法人「県ライフセービング連盟」など4事業者。

 昨年あった指定管理者の選定で選ばれ、これまでのNPO法人「湘南ベルマーレスポーツクラブ」などの共同事業体による2期10年の管理から一新された。

 パークには、ビーチバレー、ビーチサッカー、ビーチラグビー、バスケットボール3人制のコートなどがそろう。同ビーチセンターには売店やトイレ、シャワーなどを完備する。

 ピースフルの福島圭介社長(38)は「2020年の東京五輪に向けた練習ができる環境がある」と話し、さらなる有効活用の可能性を見いだす。五輪種目のビーチバレーやオープンウオータースイミング、トライアスロンなどの練習場所として活用でき、これらの競技と関連したイベントも通じて海岸を盛り上げたいと強調する。

 また重視するのがビーチの安全だ。夏場の海岸監視業務とは別に、人出の多い週末と祝日には通年にわたって救急救命士1人を常駐させる。社員16人中12人が救急救命士の資格を有し、病院などに勤務する有資格者約100人を登録する同社の強みを発揮する。

 同社は昨年から大磯町にあるプール「ポートハウスてるがさき」(旧町営照ケ崎プール)の指定管理者の一員を担っており、両海岸を発着点とした大会なども思い描く。福島さんは「海水浴客やオープンウオータースイムの練習時から浮力帯(救命器具)を装着するなど、自分の身を守る啓蒙(けいもう)活動にもつなげたい」と話す。

 昨夏の海水浴客は約3万人で、2002年から遊泳可能となった海水浴場としての認知度もまだまだ低い。共同事業体は、従来の施設利用者の65%増を目指すとしている。

運営体制が一新された湘南ひらつかビーチパーク=平塚市高浜台

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